ラフロイグ ボウモアカリラ アドベック アイラの風も高嶺にて吹く(円安で)
4
聞いてよと淋しい友との再会を 励ましくれる友もまたおり
15
はみ出さず平々凡々生きてきた 字余り気にする短歌のように
35
ものめつ白花しらはなを れてげなむ そでつゆ
17
ごほうびの奮発ランチはサイゼリヤ若鶏ソテーでだるまになりぬ 
20
不可能(impossible)も区切りて読まば可能(I'm possible)とか。整形外科医の機知や宜なふ
12
おじさんの Tシャツロゴの 観察は 夏季限定の 自由研究
24
賢人が知識は武器になると云う 少し足りぬがコクリ頷く
32
最後まで秘密を背負わせてごめんあの世で謝るから待ってて
9
朝露が 里芋の葉を 濡らしてる 鉛のような 雫が落つる
25
週末に 家族総出で 稲を刈る 空には二本の 飛行機雲が
24
朝露に 濡れる稲穂に 群がるは イナゴがピョンピョン 跳び跳ねる秋
16
あと2時間ねむりたいため頓服は ありよりのなし?なしよりのあり?(アリかな)
13
文鳥が肩から下りて邪魔をするキーボードの上にふんもする
15
「お茶でもいれましょ」と言ったのに「お茶がはいりました」の言葉やさしい
14
存在はいつかやぶれてしまうもの それならそれであだし野の露
12
くっきりと 流れる雲見る新月の下 鈴虫の音が思い出せない
5
スーツケースの車輪に桜貝の欠片  結露の窓に太陽を描く
7
自転車で坂道下る帰り道そろそろ上着いる季節だなぁ
10
思ったより深く皮を剥いでしまいました 私の身体でまだ
5
あきかぜに 名知らぬはなと あさがおは ゆれてバイバイ バアバをおくる
19
文字だけでぎりぎり繋ぎ止められてる まるで短歌みたいな恋だね
16
逃げ道寄り道行く先はどのみち暇つぶしだけが人生か
6
木を植えし先人達の声響く枝葉のこちらも聞こえてますよ
9
笑わせてくれようとする人がいて 優しくて涙出ちゃう言わないけど
12
夫にも友にも本音は話さない 何を守るかわたしの堰よ
14
普通の子羨ましくて眩しくて 吾子を蝕む毒の愛情
13
暇つぶし息子と象をデッサンし出来映え見せ合う土曜日の午後
9
まだ何も終わってないのに谷底の 闇を見つめて身を乗り出せば
8
死にたいなぁと撫でる手を 舐めては我の顔のぞきこむ君
8