面白き 時間が過ぎて 仕事終え 立ち去る時の 寂しき笑顔
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微笑みを 絶やさぬように Tシャツの 言葉は今も 君への思い
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人の糸 絡まりきつく 接すれど 時は解きて ばらばらにする
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愛すれど 君は遠くに 退きて 記憶の彼方 過ぎ去りし夢
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大きさが違ってもほら輪郭をなぞり合うことはできるでしょう?
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とりあえず今の気持を受け止めし 短歌うた詠む楽しさ 詩うた出ぬ苦しさ
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本日は、定時ダッシュで帰ります デートじゃないよ、いやいやほんとに。
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働いて無口になったあねさまがとんぼの写真をみせてくれた日
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夏なんて他人事の部屋を揺さぶった夜空の花が開く轟音
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歪なる「光」は「宙」を舞うらしいそんな名前で僕を呼ぶなよ
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異動の日 ひとり切なく 覚えてる 去年の今日の 燃える夕焼け
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今日のわざいおの戸に立てば 鍵穴くらし かすかなる秋
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ストリートピアノ奏でたビートルズ 異国の人の細き指先
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夕焼けに誘われ庭の水やりを している我にささやかな風
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プリントや家の外にも見当たらぬ何処去ったか涼しき午前
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街染める茜空も夏模様 日傘斜めに家までの道
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蟹腹に一度はなってみたいぞよ それには競歩がよいのかしらん
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楽しいと 思える今日に 「ありがとう」  嫌なことも沢山あるけど
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猛暑日に着物着込んで辛かろう祇園芸妓の八朔回り/ニュース観て
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あなたからこぼれた小さな海 それは私の海と同じかわいさ
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一面の丘の傾りのそば畑ま白き花に蝉しぐれ降る
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市原臨海プールは五十余年の古き枡 独り泳ぎに蝉鳴く太陽
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ルンバ君 花瓶倒して 水こぼし ブラーバ広げる 共同作業 
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ビギナーズラックが終わるこの辺で氷マシマシアイスコーヒー
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独泳後たのしみ『一蘭』ラーメンよ 独りを確保し独りで味わう
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ずる休み灼光の下独泳す これがおいらのストイシズムよ
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ずる休み取ってやったぜ金曜日 女房もいない やっほい自由だ!
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おわる生涯想う幾様の生の儚き蝟集のなかで
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期待こめ締めた夏帯吐き気さす この太陽の下耐えられるか
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気まずさに言葉掛け合うことできず姑息な僕らいいね押し合う
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