Utakata
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RYU
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鉄塔に留まる烏の向く先に地平線と畑のみある
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金平糖空から降らし街中を ほのかに甘き季節に染めよ
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冬の朝 一番乗りの教室に 神様のいた 陽だまりのあと
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真夜中の部屋の隅にて明滅す 深海クラゲのごときモニター
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明か時のキッチン立ちて豆挽かば こころの底に灯る言の葉
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俺はもう、だめだ炬燵に食べられた 馬鹿言ってないで出掛けるんだよ
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最初から大人でしたというような 顔をしながら品川の昼
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太陽の光はここには来ないけど こっちはこっちで楽しくやるよ
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もうよそにいっちゃだめだよ 檻の内、木馬を一頭閉じ込めし君
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青き山遠くに在りて その内に暮らせる人の随筆を読む
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家中に散らばる 私だったもの これから私になるはずのもの
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あの人と別れしときに あの人と出会う前には戻れぬと知る
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我が名から一字奪いて消えし人 それでも良いと思えしファミレス
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心根を鉋で削り取って売り 我は銭を稼げり今日も
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世の中があまりに速く進むから 周回遅れの朝焼けの雲
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窓辺にて不意に香りし木犀花 帰らざる日へ我を攫いき
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さまざまを負いし人波行き交いて どぷりとうねる新宿の街
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たそがれに影絵がごとき山なみと家を描きて夜が訪う
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外つ国の冬の号砲耳にして 木々いっせいに燃ゆる山々
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