RYU
2
4
投稿数
24
割り箸を煮込んだものがメンマだと 言ってた君が今や父親
15
さようなら笑顔で手をふる さようならほんとの気持ちは告げないままに
10
終電の過ぎし街の片すみを バンドワゴンは走りはじめる
8
炊きたてのご飯の湯気を浴びること それが一番お肌にいいよ
7
世の中のチャルメラ好きをかき集め あらゆる眼鏡を曇らせる冬
12
鉄塔に留まる烏の向く先に地平線と畑のみある
8
金平糖空から降らし街中を ほのかに甘き季節に染めよ
7
冬の朝 一番乗りの教室に 神様のいた 陽だまりのあと
10
真夜中の部屋の隅にて明滅す 深海クラゲのごときモニター
4
明か時のキッチン立ちて豆挽かば こころの底に灯る言の葉
10
俺はもう、だめだ炬燵に食べられた 馬鹿言ってないで出掛けるんだよ
18
最初から大人でしたというような 顔をしながら品川の昼
7
太陽の光はここには来ないけど こっちはこっちで楽しくやるよ
5
もうよそにいっちゃだめだよ 檻の内、木馬を一頭閉じ込めし君
4
青き山遠くに在りて その内に暮らせる人の随筆を読む
6
家中に散らばる 私だったもの これから私になるはずのもの
10
あの人と別れしときに あの人と出会う前には戻れぬと知る
8
我が名から一字奪いて消えし人 それでも良いと思えしファミレス
4
心根を鉋で削り取って売り 我は銭を稼げり今日も
3
世の中があまりに速く進むから 周回遅れの朝焼けの雲
9
窓辺にて不意に香りし木犀花 帰らざる日へ我を攫いき
7
さまざまを負いし人波行き交いて どぷりとうねる新宿の街
9
たそがれに影絵がごとき山なみと家を描きて夜が訪う
10
外つ国の冬の号砲耳にして 木々いっせいに燃ゆる山々
6