純真な ヘーゼルアイに 見つめられ 心揺れる 黒猫ラブリー
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真夜中をふちどるためのクレヨンを片っ端から折ってしまった
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ゴミ箱がどこにあるのか聞けなくて枝毛を払う 夜の塾にて
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会員証 無くして平然 動じない 妻の振る舞い 新たな発見
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歌舞伎座の 名物鯛焼き 特大を 二個も食べたら 友が驚く
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我が友が エアコン無しと 聞くに付け 驚くばかり 無事祈るのみ
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古希迫る 病魔抱えて ジムに行く 妻と共々 力の限り
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追うよりも追わせる恋が良いんだって 知っても変われず、犬になりたい
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何をみても何していてもきみがぎる いやに夢中だ もうめちゃくちゃだ!
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我が息子 難病完治 嬉しさよ 保険の道に 遂に光が
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先輩の 妻の記憶が 消えて行く 明日は我が身と 思い巡らす
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ようやっと涼しい風が吹くからと窓開け覗くくし切りレモン
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満州で 夢砕かれて 逃げ伸びる 歴史に埋もれた 民の声聴く
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温暖化(warming) みみさわりいい ことばだが 実情ならば 熱暑化(heating)でないかい
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まど近の うちみずすぐに 蒸散す 風流量の 多いととくに
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気がつくと鼻歌うたいキッチンで ペペロンチーノぺぺチを作るわたくしがおり
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蜩も来ては彩る夏の間に無人になった隣家座る
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風鈴の 音色は 夏の思ひ出を 泣いた分だけ 美しくする
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彫像の直視をうける蝶きっと頂上までの長距離をゆく
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先人の白きdressに凛と立つ清くあれかし強くあれかし
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あのベガもデネブもアルタイルも全部わたしの手柄じゃないのむかつく
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なんにも良くなかった日の帰り 自分以外の動物がぎゃあぎゃあと鳴いている
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自販機の光で見えた横顔に 「  」だと言ったあの星の夜
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踏みしめた青い硝子の欠片さえ 宝石だったあの日の潮風
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泥濘ぬかるみの日々でも君とジャンプして泥を飛ばして笑い合いたい
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「なくていい」 千切ってそこに放られるおにぎりの海苔の端とわたし
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黒雲が 思わせぶりに近付けど 天の打ち水 今日もお預け
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キッシーは マイナ保険証 延長を 理由ができて 太郎ファイヤー? /内閣改造と河野おろし
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せーふよさん 赤字国債 まかなう分 金利がふえて これからたいへん /逆イールドカーブ是正
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次の冬死んでもいいや  キリギリスにアリの仕事は荷が勝ちすぎた
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