お昼寝も とても大事だが それよりも ねことの時間 ねこ母重要
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後になり「これできたはず」言いたくない できる範囲で ベストな道を
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肌を焼く夏の日差しを避けるべく 細い電柱の影に隠れる
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知られに うらかなは まろびては一向ひたぶる
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はるばると 一階より登りしか ありんこ一匹 風呂場を闊歩
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今朝起きて異時空間であるらしく戻るスイッチ探しては押す
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ひとことで伝えきれない淋しさは 魔法使いに消してもらおう
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水遣れば萎れた葉っぱむくむくとおお感動は風のいたずら
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結婚の祝いの色紙しきし見つけたり 母の文字見て涙あふるる
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差しつどひ かたみそでをたち重ね たぐひ守らふ共生ともいきの道
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なぬ?マジか日本男子が夏に着る甚平ですらmade in China
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夏らしいきれいな切手 ハガキ貼り 暑中見舞いに友の名を書く
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定型の社会を逸れた誰かわたしにも短歌はそっと寄り添っている
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「若い頃そんなのなくて良かったわ」スカイプ楽しむ僕見て母言う
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太陽に灼かれたスリッパは置き忘れたまま 洗濯物は乾いて揺れる
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蓮池に佇みをれば裏山でかなかな一つ鳴きそめにけり
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紫陽花の季節が終わり錆色の花びら 新しい夏の日差しが眩しい
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青鷺が石の上で水面を見ている いつ来るか分からぬ獲物を待ち
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最初からダメになるってわかってた「マックは食事にならない」なんて
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女房は田舎で法要へわたしは家に残り毎日犬の散歩と花に水をやる
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融け落ちる瀝青のうへ黒揚羽舞ふ雑踏のいづくにか花
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水風呂もサウナも入れぬ人間が ととのう術はないものだろうか
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介護度の認定されたこの夏は 母も私もバタバタバタバタ
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イエスさま 我が脱水ならぬよう 日が落ちてから 守り導き
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塩れもんパイなる菓子を朝食に 疲れた身体に そこそこ沁みる
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広場には 蝉の亡骸なきがら ふたつみつ 夏本番は これからなのに
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ねこ、ゴキゲン しっぽもぴーんと立っている 元気そうだね 母は安堵す
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ねこ抱いて フミフミもされ 夢見良く 一晩眠ってすこし癒えた朝
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あさまだき 葉のひかりて置くつゆの いちしるからぬ移りゆくまで
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日盛りの火に向かう気になれなくて「寒天ゼリー」この夏はまだ
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