その日まで、いるわけないと思ってた。ピンクのYシャツ似合うおとこが。
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曲がり角 スンと澄ましたジャスミンがこっそり香りだけのお見送り
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麺つゆと 麦茶間違え 時遅し 豪快に飲み 豪快に吐く
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ギャンブルなんて無意味だと思うけど 無意味といえばすべて無意味だ
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Picapicaと輝く夜の(幾望・既望)には朝に負けない眩しさがある
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暑すぎず寒すぎもせずちょうどいい 今週末にもこんな日が来い
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客として文句も言えぬこの頃は三波春夫よ神様どっち
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青空と緑まぶしい今日なのにズキズキうずく心と奥歯
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初夏の風 木々の香りを 運ぶ窓 冬の寒さを しばし忘るる
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「好きなのは スミレの花の 砂糖づけ」 お前の彼女が 鼻につく俺
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告る気は ないし このまま 親友で いれば 一生 そばにいれるし
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桜からツツジに藤に紫陽花と 花のリレーに心が和み
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真夜中の田んぼの道を駆けていく 自転車チャリは星まで行けるだろうか
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ゴールデンウィーク何しようと迷って 人混みを眺め終わっていそう
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満開の溢れるほどのつつじ色 幼子たちの視界いっぱい
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午睡あけ子らの額に滲む汗 すぐ近くまで夏が来ている
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露濡れた綿毛の子らはじっくりと舞うときを待つ 一歩ずつ行く
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猫でなく手洗たぬき出でにけり大岳山のそびえる野里
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二人して読書の静かな一日ひとひかな 会話減りくる連休四日目
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日沈みて月登りにし山影に、煙たちこむ渓谷の里
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良い事と良い人ばかりの人生じゃ気味が悪いとまた前を向く
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隠す・消す そんな生き方知っていて消さないでいたキミの怠慢あいじょう
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ゴールデンウィークまだ始まってないですと連絡を入れるゴールデンウィークに入った人へ
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ゴキゲンになってやるさ!WOWOWで あんたたちがいないよるだって
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情熱と冷笑を何度も焼き直して 灰にならないものだけ思想と呼んで
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おかあちゃんのぬくもりのこる まくらさん ちま猫ちゃんも まねしてつかう
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あんぱんの残りにマーガリン足して シャレオツあんバターパンを気取れり
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あまりにも眠くてがっつり二度寝した 朝の薬がほとんど昼前
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新しい日々に揉まれて揺られてる 救いとなるのは電子音だけ
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ふんわりと届く香りは「えぐられてちぎれそう」詠んだあの藤の花 /今年も咲いてます
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