子ども服フリマサイトが繋ぐ縁 親の思いと子の思い出と
13
ひらひらと五月の風を泳いでる 園児見守る五匹の家族
14
君はいまお元気ですか。隣には誰がいますか。幸せですか。
10
ついこの前 洗い仕舞いしジャケットを着るは口惜し 肌寒の雨
16
『妻』でなく『私』でいる時間とき しばし必要だなと仕事しながら
20
裏飯屋昼に行ったら廃屋に欠けた茶碗と錆びた鍋釜
7
明日わたし 惑星に帰ると 妻の夢 いよいよその時が来たようだ
13
緑茶気分 新し伊右衛門飲むとしよ 夏も近づく八十八夜
12
茶や灰の山に芽吹いた新緑が 歩道 飲み込む初夏の訪れ
6
祖母語る庭の草花 鮮やかな 正体を知り またひとつ賢く
5
五月雨の野山にふる日館にてバイオリン弾き合奏しけり
15
野晒しの溜まった水に雲映る秋は芒が穂を出す眼窩
6
あの日から、頭の隅に君がいる。朝、昼、晩も。寝ても、覚めても。
15
気が向かず散歩を休む窓の外 雨も降り出し仕方なからむ
11
マタタビさん おいしいおいしい おいしいね よっぱらいねこ にちょあがりかな
7
フル充電 休むだけではいかぬらし 人のメカニズム いとややこしき
15
はじめてのルビーレッドのキウイ切る あかあざやかで お日様のごと
11
声だけが響く愛情表現は逃れられない罪も同じで
6
神様がきみに向かって剛速球 流れ星ってラッキーチャンス
25
陣痛は痛くてマジで嫌だよー いつものセリフで夢から覚める
16
昼もなお明かりまぶしい雨の日はどんよりとした気持ちも連れて
14
潮干狩りみやげの貝は歓声と磯の思ひ出閉じ込めており
17
夏が好き。そんな言葉をあなたから聞いた途端に雪の結晶
13
骸骨が踊るよ踊るよ廃屋の破れ窓から差し込む月に
6
躑躅花匂う盛りを過ぎてなお人の盛りを根津にまつ神
10
ゴールデンウィーク無料のいいねにも行けぬ仕事よ二度寝遅刻だ
6
晴れやかに奇跡が起きて祝砲を待つ病室の妻は難病
6
国民の 審判下りたと 言うけれど 裏金問題 なにも進まず
10
嫌なやつ許せないやつに罰下す汚れ仕事は神さまに任せて
6
庭の隅 青々芽吹くミントの葉 プチ鬱の朝 元気をもらう
20