内々定を得た学生は6割とすでに春だなあゝいいねだな
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短歌本色んな技法インプット Utakataでアウトプット
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哀しみの 終着駅は まだ遠く 途中下車して 花屋へ向かう
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平安の世の実らない恋模様千年経って心震わす
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紺青のハート型した紫陽花にキャッキャ喜ぶ気分は二十歳はたち
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休日に元カノの悪夢で飛び起きて、まだ引きずるかと思わず笑う
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待望の再起輪島の料理店みたいに古希の再会一つ
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日の伸びて四時には夜明け日の入りは七時過ぎとなるけふ五月尽
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双方の隔たり急な浮き彫りはいい友達になった戦争
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運転が下手だからまた雨だから彼とドライブ中止も「好きよ」
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もうそれで開く扉の無い鍵を両手に握りしめる被災児
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御降にうちではみんな寝正月なのに母だけ女子する元気
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晴男だから天職警備員遣らずの雨よ降れと初恋
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出迎えの光景はあゝ夢だったドラフラ市長への初Vに
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それ程に、それ程までに、目一杯に、走れる君が羨ましいから
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寝不足で しっかり寝たい はずなのに 昼まで寝れず 寝不足続く
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袋から胡桃を探し胸に当て浅い呼吸を想像してる
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誤って落とした卵は床となり監督不行き届きの両手
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人肌の温度の柱だったなら抱きついてしまいたい帰り道
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恋心 甘い部分が溶け焦げて 固まりできたハートのキャラメル
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開墾を自ずから成す亡父がいた その地を耕すすえはおらずや
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アイデアは降ってこないよ凡人の私の頭産みの苦しみ
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朝八時に起きられるかってのゴミ出しに家庭の予定が規定されてる
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この雨にあなたは濡れていませんか 寒い思いはしていませんか
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キミが「おはよう」と打つ四時二十分 早すぎ でもね ほんとありがと 
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明確にあわせた足裏の熱だけで涙が出そうな昼だったのに
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雨は降る 蛙も屋根も猫も私もおなじ世界にあるというだけ
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私にはできない、しない、そもそもが文化的とは言えない不倫
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夢を見た 花野を軍靴が踏み躙る正夢にしないための命だ
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返信を期待しないは嘘だけどその返信さえ消去する指
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