ふわふわの枕をつかい ねこ眠る 気に入ったらしい おひるもわすれて
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この時期のたまる疲れに効きそうで季節の梨を夕食に添え
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大粒の葡萄の皮が 手に余り 果汁滴る これぞ秋かな
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レモンの木 成長早きを 共に見て 「これ何?スイカ?」 せめてミカンで
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自分を傷つけるためにさよならと言ったわけではない もう探してくれないよね
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にちようび まずはおいしいもの食べる 120円のフルーツタルトか
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予定外 朝活のような片付けを キャベツと大根 丸ごと入れたし
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4日分 安い献立組み立てて パズルのように冷蔵庫整理
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したいこと出来なかったカラメルのやうに蕩ける鉛の肢体
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なにをがな 曉月夜あかときづくよ昨夜きぞに 思ひおきたることのあるにや
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幾年いくとせつがいの鳥ごとく 暮らす日々 向き合う湯呑み いつの日か消えるまで
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夏衣まだ脱ぎ替へぬうたた寝の夢驚かす荻の上風
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花火散る 夜空が明るく 照らされる だけど隣に 君だけいない
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好きなんて 言えるわけない そうだよね だってあなたが 大好きだから
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思い出す あの日のことを 今日もまた あれから僕は 変われたのかな
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例へればヘッドホンより漏れきたる音楽に似し吾が耳鳴りは
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雷の鳴り始まれば飼ひ犬は尻尾を下げて我が傍に来る
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退職しハローワークと各役所縦割りなれば何回も行く
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共産主義で歴史を見るとこの世の中は悪い奴と貧乏人しか居ない
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ポスターの少女は色褪せている 行方不明になってもう19年か 
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散歩に出れば西空に満月が白い 犬に声をかたが下を見ている
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届きそうで届かなかったあなたの背 いつまで経っても見下ろされてる
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読みもしない本がベッドに集まって合間に体を細めて眠る
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今日の歌最後の七音どう締める あ、推しのインライ始まったじゃん
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裏路地のニンニク臭に顔しかめ通る部外者 私は無視して
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金のためそれは汚い言葉だがホームレスなど雪国は無理
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金のため別れたけれど別れなきゃ生活保護はもらえないもの
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高齢化 一人で生きる 人達は 何を頼りに 生きて行くのか
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貧乏が苦しいのじゃない欲望が叶わないからつまらないでしょ?
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この虫は 外来種らし それもまた 良しとしながら 秋感じ居り
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