君へのLINEはいつか既読が付く その瞬間を待ってる   人生
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好きな曲無限リピートするタイプ何度聴いても涙が出ちゃう
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添削の無かりし夜にとまどひて病を案じる老いらの歌会
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黄昏の涼しい風にみちびかれ知らない道をモフとお散歩
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満月が綺麗とあなた言ったけど夏目漱石わかってるかな
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昼休み読んだ小説すれ違いなぜそうなるの午後勤辛い
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真夏日にマイナスイオン降り注ぐ森の小道を愛犬と行く
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サクレ梨 季節じゃないけど美味しいね 昨年のやつよ そろそろ食べてと(母が)
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愛おしい白いもふもふ風に揺れ青空の下まどろむ木陰
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キッチンで視線感じて振り向くとくろまめみっつ私を見ている
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丘の上緑のむこうビルが見えほっとするのは私だけかな
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園庭に色鮮やかにザクロ咲く 花を集めてままごとする子ら
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砂糖菓子じみた戯言をポケットに詰め込んでも重石にならない
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大日本我が国の 未来は子供の 手の中に 惨禍戦史を学び 宝物となれ
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末期がん その人らしく 生きるには はじめ見守り 最期寄り添い
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祈るように愛してよねいつまでも天国はわたしのものである
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あの日からずっと迷子のままでいる もう一度君に見つけて欲しい
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雨上がり雲の帳をかきわけて空に青い皐月の残照
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日中に浴びた言葉の棘が夜 育って眠りを妨げている
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ルールとか規則が好きです駄目な事 分かった方が安心するから
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塵積ちりつもと言って相手は睨みつけどこで踏んだか分からぬ地雷
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体力と集中力は下降線 ウナギのぼりは血圧と愚痴と
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この心振り子のように揺れ動く貴方の言葉呼吸ひとつで
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期待などするから余計苦しいのだから今だけ一度限り、と
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いざよひをめづるこころはもちづきのころよりましてなほあかざりし
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遠くからカタンカタンと風に乗り電車の音が静かな夜に
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「右ならえ」「前へならえ」とならう内「個性」と呼ばれるものは無くなる
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寄り添った猫の吐息に染まる午後 一番優しい世界の端っこ
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大人おとな』 大入おおいりにも見える ずっとカラなのに今更何が入ってくる?
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投函すはずのハガキひらりと膝に落ち あらあらだめよと カバンに戻す
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