秋の来ぬ 時代に生きれば尚更に 口にはっきり秋色を指す
5
推し活か 疲れもあって歌番だけ ライブの模様を いいなとは思ふ
3
我が友よ 妻子出て行き 負けないで 健気に生きる 姿輝く
2
君と居る 元気になると 言われたと 辛さ噛み締め 語りし友よ
1
釜石の 魂不滅 ラグビーの 廃部になっても 命燃え立つ
3
相棒の 妻去り子等を 育てしが 仕事一筋 信念の人
2
足裏に触れるアスファルトの温度 ようやく訪れる夏の終わり
7
厚紙に描いたロボット破り捨て 好きなオモチャの寿命短し
4
瓶に詰めた 甘い記憶を 封切って あなたの姿を 探しにゆくの
4
嫌なこと 砂糖といっしょに 煮詰めるの 甘く甘くして 瓶に詰め込む
6
君の住む碧い海広がる町へ次は魚になって帰るね
10
ぱっと見で造花と見破れない程に貴方の「好き」は綺麗なフェイク
14
秋の夜は、おいしいお豆腐で、豆吉を堪能ありがとう
2
手に残る 行き先なくした 化粧水 なんとなくだがケツに塗っとく
5
君がよく 見ていた窓の 外の夜 閉ざすカーテン 心も暗く
3
諦めたら 世界の重み 吹っ切れた 全部蹴飛ばせ! 涙も恋も
3
小倉山霧立ちこむる夕暮れに道踏み惑ひ鹿ぞ鳴くなる
3
雄々しくも立てる狸の玉敷の都やいづこ信楽の里
6
ねこたちの ゴハンコールが響く夕 今日は缶詰 楽しみにしてる
5
すみません二限サボります一駅向こうのラーメン屋に行くため
3
じくじくと時が来るのを待っている 返さないとね焦げつく前に
2
浅いとか深いとかどうでもいいの 私はただ漂っていたいだけ
4
恭仁くに京が 置かれし頃からの歴史 しかと学べと 睨む広目天
8
住む街の 寺でら仏像多きこと 博物館にて 初めて知りぬ
5
各々が 言いたいことを 喋ってる 老婆グループ 聞いててヒヤヒヤ
14
水遊び影を写して遊ぶ児は傾く陽を背に怪獣になる
13
この夏に読む気で買ったあれやこれ多分読んでる真冬にホラー小説ホラー
12
草刈りは忌避して明日また明日研ぐ鎌増える研いだらやるさ
8
空冷のシリンダいかに熱かろと扇風機にて乗り切った夏
7
過去最高に暑い9月となりにけり ビールフェスの予定をいそいそ入れる
4