どろどろの 熟れた真夏を瓶に詰め 幽かな甘さ 冬に舐め呑む
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怒り顔で 空き缶を潰す ばぁちゃん その破壊力ときたら・・・ まだまだお元気
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産み出さず 死骸を喰らひて生きる 我らと良く似し 銀竜草ギンリョウソウ此処に
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沼の底からのばした手の先で黒いねずみを撫でてた、遠く
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幸福や 希望とかの 実在を 嘯くような もりの木漏日
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この世には混ざり合わないものがある イラガの繭の模様に憂う
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出勤電車 LGBTは 認めよう でも爆音は 認められへんなぁ
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白と黒 対立が生むものもある 繭玉を裂き 目覚めよイラガ
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こころなきやまの風かな吹くからに薔薇の花々雪と散りぬる
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透過する視線の後ろで笑うきみ毛細血管凸レンズ
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なんでやの思うことは多々あるが雨後の晴天に投げて忘れよっ
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片道の切符を胸に強く抱きこのを歩く迷いながらも
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自分だけ何も知らずに生きているそんな毎日だった気がする
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天と地をそっとつないだかすがいは夜の駅舎を浸す雨漏り
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英雄が紡いだ言葉を口癖にしても心に響いてこない
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スパゲッティゆでじるしおぎて 塩辛しおからいねとわらってべる
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エリックと名付なづけたきみ夜光虫やこうちゅう あおかがや世界せかいえる
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水平線すいへいせん はるこうの稲光いなびかり 展望台てんぼうだいにあなたと二人ふたり
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煌々こうこう黄色きいろるは月灯つきあかり 波打なみうぎわ縁取ふちどほたる
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ぎわきみとも一度会いちどあえたならおもめぐらせほほべにさす
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まだすこつなぐにはずかしいれるはきみとわたしの小指こゆび
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年明けのムードも最早もはや薄れゆき そろそろエンジンかけよと急かす
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泣くことが女々しい?ならば俺が泣く えんえんえーん 恐れ入ったか
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寝ていても変わらず動く外の街一緒に夢を見ればいいのに
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言の刃全部私の方を向くから私の心は磁石なんだ
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耳鳴りは加齢ですから治らぬと淋しいなあと母は言った
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雨降りの五月の夜は冷え冷えとそこはかとなく虫が泣いてる
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うつ伏せになってスマホをいじっては休みを満喫している今日
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ぞうぞうと騒ぐ緑は神楽鈴てるてる坊主は山を眼差し
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なんですか? 仕方ないなあ 光あれ 興味ないだろ? そんなもんだろ?
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