ふと思い出した遠くのあの人はもう投票に行っただろうか
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家の中、私だけしかいないのに、聞こえてくるのは誰の物音?
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皮硬く噛んでも甘味のないトマト考えて喰む死ぬということ
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何億光年離れた星も見えるのに隣の君は遠く感じる
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三時間 ずっと考え 送ること 「遊びませんか?」 LINEのスタンプ
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平凡でありきたりだと捨てた日が懐かしき詩の一節となる
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「あっ これ買お」 どんどんカゴに 入れていく 会計見てたら 全部 割引
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夜の九時 どうでもいい事 君に言う 「おやすみ」言えない 寝落ち電話
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豊かさは人間の屑の堆積の放つ鬼火の数で測れる
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「あったか~い」に紅葉をする自販機に僕は小さい秋を見つけた
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今夜も遠くピアノの音が聞こえ来てどこかで誰が想う小夜曲セレナーデ
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深夜バス目に入る景色胸を刺す闇をも乗せて僕の痛みも
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気の抜けた会話で心が満たされて深いとこまで辿りつけない
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体力が 落ち続ければ 終わりあり 命よいまだ 燃やし続けろ
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ベランダに 棚を並べて ヨーグルト 空いた容器が 苗床となり
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土曜日は 老人集う 散髪屋 安けりゃいいさ 年金暮らし
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自動車で ビュンビュン飛ばす 道の端 脱炭素だよ 歩きませんか
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アラビヤの 大富豪らは 考えた 石油の値上げ 脱炭素だろ
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まあ世界平和の為ならしょうがない俺だけいないグループライン
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ロボットが 多い世界に 人間は 理解はされず 命危うし
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革命は 嫌われ者の 得意技 媚びをへつらう 奴らにパンチ
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信念も 情熱でさえ 機械には 評価もされず 邪魔になるだけ
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正しいと 思うことだけ やってれば 煙たがられて クビになるかも
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抵抗と 反対受けて たじろがず 批判されても 謝るもんか
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月読に心の奥まで読み取られ満月の夜空っぽになる
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街中でチャイナドレスの青年とすれ違う、あぁ、秋が深まる
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荒ぶれる吾を鎮めるパスワード霧の彼方の鐘の音なり
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左手の薬指ではなくっても きみの指輪に心が軋んで
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人間がこわい ちがうなほんとうに おそろしいのは自分のこころ
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好きだったはずの貴方の歌声が 届かないこんな海の中では
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