宮野怜
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倦む程に二十九の夏は過ぎにけり見果てぬ夢の終りにも似て
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銀座から大手町まで地下道をゆく 半月は雲居を照らす
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空寒く星清らなりいとせめて恋ひわたりたるわれに夕闇
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三月の風のごとくに青春は過ぎにけらしなわれにも君も
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さみしさと二人で泳ぐ 冬の夜の渋谷は極彩色の海だね
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いく月か恋ひしかるらん、大手町に二月最後の雪が降るなり
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恋よ恋海より深き夜にこそ北極星は遠く輝け
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あかねさすレモンサワーのうたかたが結ぶかなたにまどろむ君よ
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葦原の中の和草 柔らかに嫋やかにわれ生きてゆけたら
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