納豆の糸をくるくるかき上げる今朝も変わらぬ君で嬉しい
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セトリ見て アルバム聴きたくなりにけり ほんとに久々 やっぱりいいな
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わたしには独りになりたい時にだけ被れる透明の殻がある
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久々の 着信ありて 我が友よ 救急車来て 慌てる人よ
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棺工十三人のごろつきを指揮す 黙示は飾字の森 
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我が客の 次々死亡 連絡の 新たなに感ず 人の儚さ
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幸福の 条件探し 幾年か 金では買えぬ 孤独な人よ
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千一夜過ぎちゃいそうな長話 君が疲れて満月は沈む
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クーデター 若者走る 狂気にて 大臣最後 自決へと征く
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同郷の 歴史家叫ぶ 長い日を 戦争超える 墨子の世界
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父が観た 氷の世界 受け継いで 霧の彫刻 世界を照らす
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この足で歩んだ果てにあるものが十三階段だったとしても
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灰色に 染まる街並み 雑踏の 中にキミだけが 色づきみえる
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君がため 心なくして 尽くしつつ 見える景色は 無色透明
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一年で三キロ肥えて秋が来る節制してる?未来のわたし
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どうすれば 〝綺麗なもの〟を 〝綺麗だ〟と あのとき素直に 言えただろうか
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感じるよ 風が吹いてる 追い風だ 流れる先で 「縁」を紡ごう
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期間限定の命 金魚のごと 。荒れし不破の関 不穏の命
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枕元 シュレディンガーを開きおき カーテン越しの光子に気づく
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頭痛には原因があるとりあえず薬効いたら考えてみる
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豚、チキン、チキン、豚豚、チキン、豚 ビーフシチューのルーが減らない
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鉄橋を渡る電車の中涼し 太き鉄塔ただ延々と
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いがらっぽい喉をなだめるミントティー ハチミツたっぷり ブレンドは苦手で
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雨になるか 微妙だけれど蒸し暑し ナスを煮込んで かるく冷やそか
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ねこ団子 そろそろ見られる季節かと おもったけれど バトルになった
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匂はしく木槿のかひな腐りきり差す月はいきわかれのふたご 
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薔薇の名に天津乙女とあり少女天翔る雲こそをうとみをれ
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ロベールドアノー苛性現像液ひてる市庁舎まへの遠ききのふに 
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薬用石鹸手に遊ばせて覗きやる洗面台にふつふつと海辺は 
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月曜日 もう月曜日 といつも思う あっという間に 月曜終わる
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