イア
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投稿数
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「おかえり」と 迎えてくれているようだ 初めての地で 感じるふるさと
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まだ今日を 生きていたくて 流し込む 丑三つ時の ぬるい珈琲
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何もかも 満ち足りてるのに 頬濡らし 一人丸まる 二十六時
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愛だとか 金だとか つぎ込んだのに ヒビが深まる 心のグラスよ
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商店街 怒声発す 老人の 瞳に眠る 幼きピュアネス
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「トイレには 神様がおんねん」という母の 手に彫られた 皺の深さよ
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ゆくりなく 化粧を覚えた 姉の袖から いちごジャムの 香りがした
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傘を投げ 雨雲見上げる 君の目は 雨か涙か 溢れそうだ
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砂糖でも 塩でも味噌でも お酢でもない。 君を酔わせる みりんでありたい。
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雨ぽつり 今日も出せない 靴ぽつり 寝起き息子の 頬にもぽつり
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最寄り駅 天使の笑顔と 目が合うと 流鏑馬の如く 投げられたチョコ
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吊り革に 引かれながら 胡蝶夢こちょうゆめ 21gの 魂よ戻れ
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うつつでは 会えぬ運命さだめと 分かるのに 夢で会う度 蘇る春
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まぶた閉じ ひつじ数へど 迫り来る カーテン裏の 朧花色おぼろはないろ
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楽しげに あの子の話 する君の 目に映る僕は ただの触媒
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小さじの I love you と 笑み少々。 加えたものが あなたになります
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好物の パンの香りに 魅せられて 振り返ったら 君の笑顔
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