止まり木をひとつ失くしたくらいでこんなに指が震えてしまう
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車内には 井戸端会議の女子高生 手持ち無沙汰な参考書たち
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淡いときめきとキスの名残で「どんな夢見た?」にあわあわする朝
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今日も始発🚃🈵、みんな無言で、移動中、お仕事?旅?7:3か
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銅像がかすかな光を受けていき夜が次第に仕舞われていく
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アウトソーシング じまえでするより やすければ 委託先こそ 搾取ブラック(企業) \自衛隊も給食委託(笑)
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しとやかに笑っているが前の晩ひとりパリコレ開催してた
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一万の客としてでも震える手 舞台の一人は何を思うか
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土曜日に雨の予報だその前に備蓄食など買い出しするか
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満開の 月が隠るは 叢雲か 夏の輝き 須臾の幻想
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聞かなければ 知らないまま となりの 畑のそれは パパイヤの実
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ラオスにて 師匠の教え 翻訳で 母へと繋がる 素晴らしさかな
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認知にて 騙して義母を 入所させ 妻の辛さが 思い出される
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月夜の晩 虫の音に 開く本 1週間さきの モンブランパフェおもう
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雨響く 一夜は床に耳付けて 体にごうごう台風流す
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コロンビア カリブの海賊 発祥の 団結誓う 若い村人
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アフリカの 先駆を走る 若者に ブラジルの人 辛苦を語る
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若い人 見つけ励まし 後継の 託す思いを 噛みしめながら
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貴女から 人を讃える 言葉聞き 心美し 我も続かん
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出発の 決意溢れる 挨拶に 心高まり 我もと誓う
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この猫らの 父でありまた母である その事実ひとつ 変えられないから
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病前は 自己にも家族にも厳しき人 病後は丸く 仏様のごと
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午後十時 お風呂も済ませ テレビ前 好きな番組 五分で寝落ち
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駅までの道 繋いだあなたの手が冷たかったこと覚えておくね
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靑葛籠あをつづら 黃白きしろき花はとなりて れにし先に秋はきにけり
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キャットタワー新設したが ねこたちは 空き箱気になる生き物なりけり
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腕をふり しめという文字 宙に書く 思考のループ 終わらせたくて
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流水で 洗いたての トマト食む 台所にせまる 晩夏の闇
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切なきは ガンの進行 告げる人 心の荒み 受けとめきれず
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君だって指差すために幾千も積み上げてきた状況証拠
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