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台風の 淡路に向かう 我が娘 満面の笑み 待ち侘びる祖母
3
電話魔の 妄想激し 腹を立て 思わず我は 受話器を置くか
1
同期会 四年振りにて 開催の 皆んなの顔が 思い出される
1
私には捨てられない物があって考える考えてまた考える
5
フォルクスワーゲン車線変更占拠すにリチャードマットと書き加へつつ
2
がたがたと軋みそめたる島嶼にて竹槍のごと揃ふミサイル
6
星月夜やさしい歌を賜ってふたりの道はここで途切れる
6
目に付いた 車のナンバー
777
(
スリーゼブン
)
エンジェルナンバーなら激アツ
3
不思議だねキミからのほんのひと言で 見える景色が明るくなった
6
言の葉は聞こえなくとも大丈夫 文字を見るだけ心伝わる
7
この夏は
蒟蒻
(
こんにゃく
)
ゼリーマイブーム 欲しくなくなりこの夏終了
7
浦島は 地上が恋しくなったのか 「飲み行こう」ってLINE来てたよ
13
実家行き 母の意向にて延期とす 心配性の母娘なりけり
4
悩みなどないと言い切るあの人の口からとめどなく夕焼けが
7
改札の手前で交わすキスのこと自慢に思うおのぼりさん (だった)
2
朝の9時火ともし頃の薄暗さ通知うるさい上陸の前
7
夜空には 月を囲んで アルデバラン スバル 木星 ひれ伏すオリオン
24
野良ニャンも秋を待ちわびているだろう 台風
(
あらし
)
なるべく少ないと良い
7
眠るのに時間がかかるこんな日はちいさい靴の足音がする
5
可愛らし 令和生まれの
患者
(
ひと
)
増えて こうして時代は移りゆくのね
14
せせらぎの音鳴りしほう きみがいて頬染める夏溢れる想い
2
ある人が言った「地球は青かった。しかしそこには、神はいなかった」
7
複雑に砕かれていくよりはやく!嘘をつくのは超下手でいい
3
春の日に子供は地面を見つめて舌から下に水を落とした
1
わりとある 「台風一過」 勘違い ファミリーじゃないよ 暴れたあとよ
7
明るさに目が慣れないでいて欲しい狭い世界の中で朽ちたい
6
従軍か非国民かとよも問はば殉ずるに価するやにっぽん
2
夜更けには
涼風
(
すずかぜ
)
さらと 窓に来て もう秋だよと 囁いてくる
22
窓枠のあったかいとこ顔突っ込み あつくないかね チビ猫さんや
4
基地据ゑていさましきかなEMP受けらば張子の虎と同じく
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