離れてよ片手に乗った世界など 親指だけで流したいのに
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訳もなく悲観するのが秋なのか 漢方もまだ半信半疑で
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蜘蛛の巣に 絡めとられて 見た景色 好きばかりある 天国の前
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キッチンのゆかに落とした糖衣錠あしのうらにも味蕾があれば
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はっきりと意志を持ちたる ねこ頭突き「おなかすいたよ」今は1時だ
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我見てた 宇宙海賊スペースコブラ 初アニメ 義手銃サイコガンついに 宇宙そらの果て往く
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祖母が聴き 母が今聴く 深夜便 晩夏の夜中 軽妙に語る
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ぬぐう汗秋は来るの?と言う吾に「すぐ冬が来る」母のつぶやき
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まだらボケ?そんな言い方気に障る「ぼけはざまならいまどきっぽい
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永久に加害者の一人ではある。梨を食っても食わなくてもだ。
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四分六しぶろくでまだ秋の日の劣勢が夕には接戦タイブレークのそう
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そんなこと 当たり前だと笑った日 それがいつしか出来なくなる日
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風流で やがてうるさき 虫の声 わりと近いな ずいぶん近い
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この花は 枝垂しだれを楽しむ花なのよ 丸く刈りこむ 夫といさか
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ねこ母は ハミガキしながら もうすでに わが猫の寝顔に早く逢いたい
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次こそは君の隣を引いてやる誓い見上げた灰色の空
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風は吹く 待つのが大事 何事も 来るときは来る 今が跳ぶとき
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秋の夜は静かに長い物語 夏の名残なごりはエピローグとなる
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さらさらの風に終わった夏を知るこぼれ落ちてくものに心は
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俺の毒あいは 無毒だよ 俺を蝕む 安楽くすりなだけさ
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突然の退職ありてシフト増え 新人採るまで 老体に鞭打つ
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たまに開く自分のカルテ見て萎える 忖度無しの年齢表示
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涙ぐむ程に 哀しい 恋だから 僕にも夢を 見させてくれよ
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カミサマは 養えないとわかってる 向こうに産まれ それが子のため 
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プロ野球 連敗しても 勝ち試合 見れたときには キツネと踊る
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ひっそりと あなたに贈る DMに いつも感謝と 秋のかおりを
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指先に灯す赤よりあつい舌 わたしの胸を過ぎる彗星
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夜風吹く 秋のかおりを 運んでは 芋栗スイーツ 恋しい季節
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雨止みて 虹のかかるる 西の空 明日もいい日と あまがえる鳴く
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スプーンで迷いなく壊していけば美しい終わりを見せるパフェ
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