流行に 乗ろう乗ろうと した結果 何か変だな みんな見てくる
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(ごきげんよう うつむくあなただからこそ みつけてくれた わたし、こすもす)
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コート着て 闊歩するのに サンダルと 裸足の男は いとすさまじき
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栄耀えいようおもて向ければ背はかげに うつむく影の背には暁光ぎょうこう
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高名な歌がいまいちピンとこぬ我にはいまだ訪れぬ秋
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「やりとげたなぁ・やってあげたなぁ・やりたくないなぁ」のどれか一つを
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偶像崇拝だとしてもいいの昨日を見限った 今日も眉毛が凛々しくて尊いね
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うき草のひたとしづまる水鏡みづかがみ こころく日ににぎ冬陽ふゆひ
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二次元のきみを愛してる私の全てをかけて
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そうですかポニーテールが好きですか慌てて言うなボブも好きとか/題『好』
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この距離を縮めたいけどこの距離が心地良すぎて秋のうたた寝/題『二人(テーマ詠)』
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これ以上青くなれないこの星の寿命近づく秒針の音/題『秒』
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太陽の涙は出ても蒸し消える 泣けないおまえは可哀想だね
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笑えないはずのあの子のあの笑顔だあれもしらない俺だけのもの
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ぴんと立つ耳のうしろの毛を撫でる画素数低き犬の思い出
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片隅の暗い自室で座り込み頭に生えた黴を育む
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いきなりに畳替えした父親に尋ね答える終はここにて
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光る君空想の中いないかと思う現実いつか会うかも
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言い過ぎたつい母のした失敗に老いの暮らしも随分になり
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但し書き見る検定の試験場彼氏は先に取得し焦る
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最後まで色づき終えれば 最初の木すでに裸木また順に追い
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ホクホクと二人手に取る焼き芋を二度ハフハフと言って味わう
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ほろ酔いの博◯霊◯氈鹿の毛皮に座してZUNビール飲む
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波及した月光の街に駆り出され扇のように届く橙だいだい
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重力に垂れ流されて揺れ動く振り子は私を見てはくれない
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白妙の 光りあまねく 降りそそぐ 駆けだす前の 儀式みたいな / 師走朔日
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謹んで今日も納めるお賽銭プラチナコイン霊夢に貢ぐ
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謹んで今日も納めるお賽銭純金貨幣霊夢に貢ぐ
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博麗の神主今日も氈鹿の毛皮に座してZUNビール飲む
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ほろ酔いの神主ZUNは無意識に「信濃の國」を口ずさみけり
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