お彼岸に我が家お気に入りの和菓子屋の牡丹餅食べてこころ落ち着く
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おもちゃなどなくても平気ぼくたちは自分のからだで遊んでます
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バイク屋で契約したぜ中古車を町乗り楽ちんスズキアドレス
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肩書きはただの主婦ですオプションにネタ帳が付くただそれだけの
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二十年仲間と続けし子達の集い巣立つ子よどうかどうか健やかに
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この人生毎日ぶっつけ本番です 舞台のタイトル「ハッピーエンド」
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木もれ日のチラチラさえも暖かい枝から枝へと小鳥楽しげ
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充電をせねばと気を配る 電子機器らの煩わしさよ
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春風に乗る 桜の香 露天風呂 春分の日の 桜色の湯
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天国の門は見えない加速する呼吸にどれだけ急かされようと
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思い出す去年の夏のあの暑さ また来るのかと今から憂鬱
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そうよあなたしぬのおつまみの もやしとしてあのひとのはしで
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雨の日も花柄のワンピ纏うひとなまえは春子アタシの親友
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しなやかに 穏やかなりて 誠実に 諸行無常は 諸法無我なり
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「君がずっと幸せでありますように それを私が創れますように」
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あいどるの靴のなかを調べたら五寸釘のひとつやふたつ
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カンダタの夢の中だけ観覧車振り落とされてなお夢の中
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電線が 夕焼け光を 反射する 濃い蜂蜜で 描いた絵のよう
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階段であなたが髪に触れたから 切るはずだった髪が切れない
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届かない高さにあったトースター母の想いとつめたい食パン
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そらを繋いで手をみた あなたは人の妻それでも抱かれたかった
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足りぬもの 足してみたいの 春だから 今さらなんて 言い訳せずに
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遅ればせ 甘い香りを 纏いたく ボディミルクを 手から始めて
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ホッ豆乳 今日はなんだか面倒で 冷蔵庫から出したままを飲む
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斜に構え突っぱねるのも何もかも受け入れるどちらも間違いで
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真紅のランドセル似合う あの子が鬼で私は鬼になりかけの逃亡者
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先のこと先のことばかり考えて何のため生きているかも忘れて
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灯りより先にテーブルへ届く ニュースはカザの数字を淡々と告げ
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とうにゅう豆乳は ねこにもよいよ すこしなら なっつナッツはきけん まかだみあマカダミアとか
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春分の日だなと さくらのクッキーを 一瞬手に取り まだ早いかと
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