夢心地 いわし雲のよう 空を舞う かみしめている 短き幸せ
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冬晴れの夕映え受けるカラマツの黄金に浮かぶ山の中腹
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スタンプをためて貰った食パンが まっこと美味なり 感動モノかな>パン屋の周年フェア
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セルフカフェ お盆トレイの片付け 悩む翁おきな 「置いとくみたいですよ」とそっと教えた
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片思い 自分の中で 創られた 理想の君に 憧れただけ
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満足に たったのひとり愛せずに 人類愛が聞いてあきれる  
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夢の中いつもその手に届かない眠りに落ちる前の足踏み
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ねむれない夜をならべて折りたたむ 空いたスペースに布団を敷いた
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「楽しみを見つけることで心配は消えていくよ」と友が助言を
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恥もなく 外聞もなく 好きだよと その口が言う この口が言う  
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絶世の美女とデートをする夢を起こした女房につい湧く殺意
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あたたかい涙を抱いていつまでも君の隣は太陽の寝床
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さよならの文字をめがけて落ちてくれなんて思っちゃ駄目だ、涙
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虐待の虐の字のEつい逆に書いてしまったように殴った
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文化展 パッチワークを 初出品 ちょっとうれしい 「搬入」という言葉
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無害だと承知しているけど食えぬ培養液で生まれたユッケ
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肉欲は満たされぬまま鶴橋のとびらは閉まり桃谷へ去る
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ししむらの境目を知るおさなごは柔い温度のただ中で夢
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我が子を 順に届ける 朝の母 アイドル並みの 働く母たち
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車停め ぼうしをポンで走り去る 次の停車は保育園
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手を繋ぎ 身を寄せあって 歩いたり そんな夢みたいな 夢を見た
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酔っぱらい駅前でキス見苦しいすれ違いざまに覗く性春
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駅前でお茶割り隠して呑む叔母に入院勧めた2003年
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あの頃の暗さ抜けない君のため百合の花抱え駅前で待つ
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夕暮れ濃橙🟠に暮れなずむ、ひたひたと暖かい晩秋から冬近づきし
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気がつけばソファで寝落ち 足早な晩秋の陽に置いていかれて
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コーヒーゼリーに銀の砂糖をまぶしたような そんな夜には思い出してね
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ローマ字を叩いて冷える オフィスにもあなたの指先持ってこれたら
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斬新な漫画だなって読んでたら一巻じゃない七巻だった
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公園でカラスが啄む吐瀉物が 遠く未来のあなたに見えた
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