達郎と まりや流れて クリスマス ケンタッキーが 脳裏に浮かび
18
皺ひとつ もうふたつみつ 重ねきし 君へのおもひ 日ごと愛しく
16
雀の子 枝に連なり 列を成す キバナコスモス 枯れて残念
22
風冷えて 畑の空に 細雪ささめゆき  かぶらうずみ やがて雪野原
11
命とは喜びである絶対に子を抱きしめるたびに理解す
10
反省し スマホのアイコン 削除した チックトックも ようつべも
5
くり返しミセス聴く子の傍らで小さく歌う「母の家計簿」/井上あずみさん
20
録音の駅構内のアナウンス1/2で左右違える
7
おびょいんお病院の あさはあおぞら よくはれて ちま猫ちゃんや まふらー巻こう
16
夜明け前 いっとう明るく輝くは あれがきっと ベツレヘムの星
15
カリカリと 静寂に食む 療法食ねこゴハン 生命なるかな 生命なるかな
22
暗いけど 分かるもんだね 君の顔 そんな顔 しないでいてよ
6
夏の瀬に 線香花火 握りしめ なかなかつかない マッチを擦る 
7
夕間暮れ 公園の時計台の上 わらべを見守る如く 寒鴉かんあ
23
さよならと声にする朝 傘を投げ抵抗できず雨に打たれて 
7
「噛み跡で予約させてよ薬指」「爪を尖らせお待ちしてます」
5
かぼちゃ煮の焦げる間際の妻の技 湯気の向こうに冬至は更けぬ
37
この家の一番目立たぬ場所で温かな愛燃やしてたとは/給湯器
12
冬至来て 熱き柚子湯に身を委ね 肩まで浸かりて一年ひととせ思ふ 
27
親戚のおじさん達に 金もらう金があっても何も買えない
3
夏休み親父の実家 バカデカい周りに何も何もないけど
5
捨てられた残飯(つまるところの夕焼けではないか) 小さき文字夕焼け。になる テスト~テスト~test
5
物価高もう何年も見ていないワンパック卵百円の札
24
『だし昆布多いと美味しい』こんぶ茶は予防食だと知ってて褒める
22
擦り下ろす腕力までも衰えてなお母のため生姜汁絞る
28
一日にほんの小さな一錠で脳梗塞を逃れてる母
30
苛立ちを三日こらえて立ち止まれ先人の言う知恵に鎮める
25
この世には善人なんて居ないのかそう思わせる人的受難
22
坂の途中 遅れて歩く 母親に 背中が親父に 似てると言われ
8
泣かせよう 泣かせようとする ドラマ観て 泣いてる母の 横顔に泣く
11