補聴器を外した父に流るるは 十五夜お月と満州の唄
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流暢りゅうちょうに英文を読むこの子らが 令和生まれと気づいて驚く
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ロ‐プウ‐エ−乗りて下りぬ黒四ダムもみじ際だてる常緑の木々
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上映前「カフェモカひとつ」はなんとなく。広告。暗くなる時嬉しい。
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呼ばれたら、見落としそうな細い月。二度と戻れない感覚があった。
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「もう俺を たすけてくれぬ せかいなど ほろんでしまえ」 こえがきこえる
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ひしゃげるほど 打撃を受けて いたピアス 道理で軆 冷たかった
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神様に祈る仕草は知ってるが 神様の見た目すら知らない
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おまえまだこんなところで遊んでていいのかと聞く電燈の蛾に
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アイパッド ちゃくちした蚊の 背中われ はしごでてきて おりる宇宙人
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勘違いなら恥ずかしい曖昧な あなたとの距離 測りあぐねる
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だいじょぶか だいじょばないか ハッキリと だいじょばないと 言い切る自分
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この気持ち 名前がつけば わかるかな 付かず離れず 曖昧な距離
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この謎は すぐに解けたと ミステリー 隣の私は 解けないくせに
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朝起きて むしになってた ザムザ君 いたみないなら死 いたがってしぬガザ
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悔しいの気持ちがいつも波のよう押し寄せすぎてもうわからない
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夜の道 鼻歌交じりの 時間だけ 独りの私に そっと寄り添う
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寝落ちきれず だいぶ長いこと考え事 なんのことはない テーマは昼ご飯>今日は通院
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おちばたき じしょにはあるが もうみない 大気汚染か 風情あったが
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真夜中に パーマの予約 あの人を 髪型のせいに してしまいたくて
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えらばれた 民といふ名の 自己暗示 植民地主義 正当化する
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猫だってたまには踊ってみたいのさ 練習しなきゃ…でも眠いしな
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初戦にて 決着つかずラブゲーム 勝負衣装の二の矢三の矢 
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がんばって何とかなるもんじゃないけど やるしかない時には必ず
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即興で 課題書いたの 手書きでね 文字に魂 込められたかな?
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三日月を見たら私を思い出すように絵文字🌙を付ける「おやすみ」
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プレゼント 戸惑う君と 照れる我 困り顔さえ 愛おしい
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夜空に輝く  星の光射す  夢の彼方  心は静かに  願いを託す
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一言もただ一音もこぼさずに消化してゆく血と肉とする  
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玄関の ドアを開けたら べつの顔 帰ってくると またもとの顔
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