久々に 琴線触れる タイトルよ『温泉シャーク』おまえは何だ?/主題歌が真面目だから余計に困る
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曲がり道、坂道も有り 二人して共に歩みし今は 亡き君。
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 思い出す、遠いあの日の  出来事を、何処へ行っても  一緒にいた君。
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空を見る冴え渡るまま羽広げ無機質な夜殺すカラスら
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「竹やぶは地震のおりは安全」と祖母の口癖ふと思いせり/注・迷信かも
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揺れるたび「傾きゃ開かぬ」と開ける窓東京地震知る祖母の癖/思い出 防災の日に
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アスファルトついこのまで陽炎も水溜り見て秋来たるを知る
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雨雲に 足止められた 夏の夜 思い返して 触る指先
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野焼きの香 漂う里を懐かしみ せめて含まんアイラの酒を(ぼへさんgoodな返歌ありがとう)
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ねこたちの写真じっくり見返して 今年のアルバム 締切迫る(焦る)
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徒歩1分 最寄りのコンビニまでの道 ご近所ワンちゃんのお散歩ルート
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カフェを背に学生服が去ってゆく未練重たげに背負ったままで
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おできみせて医者が言う「順調に年取ってますね」
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1ミリも傷つけたくない人浮べ手繰り寄せる大きなクッション
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薬局でオシャレな婦人ひとに出会ったぞメンズ使ったダボダボルック
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息詰まるような職場を出てすぐに考えるのは安息の我が家
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女郎花オミナエシ その名があだに 誰にでもなびきはしない気高き美人/花言葉
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緑濃く野分に耐えて銀杏の実 衣を替えてじっと待ちいる
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夏惜しみモンシロ・モンキ・キアゲハやジャノメ・シジミと庭に集まる
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一日が無事に終わった証めく閉店間際の蛍の光/題『閉』
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少し嘘混ぜ込み焼いたマーブルのパウンドケーキの模様がきれい/題『ケーキ』
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休日は平日よりも改札のピッの音色を楽しげに聞く/題『駅(テーマ詠)』
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数百のミンミンゼミが部屋で鳴く この耳鳴りと仲良しこよし
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老害の要素に多く当てはまる我に落ち込む豪雨のように
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朝焼けを独立峰が切り裂いて剥き出しになる昼夜のあわい
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自身では気づいていない罪があり不幸があると苦月に気付く
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バスの屋根撃つが如くに雨が降り 降りてビルへと走り雨宿り
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いつまでも 若いウェイテル 悩みすぎ なんだか似てる 老いたる自分
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赤ちゃんが医者を怖がり泣く声はまさに生命力のかたまり
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行間を読めと言われて責め受ける能力足りぬ自分を恨む
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