やり捨てて 構わないけど 相応の 別れ文句は 吐き捨ててよね
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疲れたと 遂に貴方が 呟いた 自傷の日々も これで終わりね
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ダイアリーに ‪✕‬を刻んで いくように 手首を掻き切る 無表情の目
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死にそうに なれば私も 今だけは 生きてて良いの あなたの世界
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口数が やけに増えたね この頃は ピンクの空き缶 部屋を埋めゆく
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目が覚めて 死ねなかったと 君は云う 手首を切るなら 家を出てくれ
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世の中はバカばっかだから寂しくて新宿の茶屋で君に会いたい
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曖昧な言葉で言えば何となく嫌いではないこんな毎日
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俺と猫とブルーハーツと本棚とついでに君が居るだけの世界
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好きな子を幸せにすると言う君を好きなことだけ言わずに笑う
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黄昏のなんだか寂しいこころもち短い秋と一緒に駆けて
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甘いワイン一本増やして冷やしてる 今夜はドラマが見たくシャンメリー
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愛しくて 撮ったあなたと そっくりな あなたが撮った 私の写真
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あおむしとダイコンの葉を分けあって 味噌汁の具は今日は少なめ
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日を重ね 太くなりゆく 月のよう あなたと話せば 心が満ちてく
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大丈夫がんばれとかと違うけど 間違ってるのか私の心
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一時間かけた料理を一瞬で食べて残りの一日生きる
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お気軽ね 仕事終わりの 映画館 やっぱ近いって利点だね
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スランプとほこれるほどの腕はなく 言の葉の渦巻き込まれてく
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ほおつねり夢じゃないかと確かめた 痛くないのに星は流れた
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手をつなぎ 歩くすがたは ゆっくりと 年かさねても 素敵なふたり
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「晴れてても傘を返して欲しいの」の答えで分かる恋占い
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現実を逃避し過去で逝きる木偶 汚物ごみは燃やして こころ残さず
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ラクス様 清く気高く 強い女ひと 守れる騎士キラに なりたかったな。
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抽送はリズムと熱を隙間なく満たしぼくらは音楽になる
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残暑去り涼風通る縁側に季節移ろう気配届いて
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概念としての寿司廻る この場所は 無添くら寿司 形而上店
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ガチャポンの順序子供に譲られる 見つめられての一回転を
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雨上がり雲の切れ間に青空が見える幸せ(忘れちゃうけど)
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駈けてゆく女の子たちかな秋の日の選挙ポスターいちまいやぶる
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