スメハラの注意喚起のその先は 燻すボックス スメびとの列
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蚊がいない蚊に刺されない「プ〜ン」がない  蚊なら絶滅可能と聞くが
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幼子の自転車先に母の引く大犬ゆたり夏の朝行く / ゴールデンレトリーバー
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吟行にかこつけ行きたしあちやこち されど叶わず今日の空見る
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計画は暑さ和らぐ日にこそと メモが増え行くだらりの暮らし
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白々と維新のアホのエックスは オールナイトの万博と褒め
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十八時祭囃子は鳴り響き 夏の終わりの始まりを告ぐ
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いつまでもあると思うな日本国 処暑の予報が三十八度
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用意せしたきぎも残りあとわづか今日の送り火にすべて積み上ぐ
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ひととせの 過ぎし時間は短くて 幾久しくと安寧願ふ 
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帰省して姥捨て山に手を合わす庭の掃除にケアマネージャー
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ありがとう さようなら、あと じゃあねとか ウインクひとつ ばいばい、なんちて
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交わし合う 言葉の先に 生まるるは 過去のわたしを 抱き愛すこと
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テキーラとウォッカとイェーガー煽られてでもごめん君を好きにならない
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全身を隈無く洗う午前四時 あんたが触ったものは汚い
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愛おぼを 最初にカバーす 二代目よ 智ちゃん奪う 癌恨む夏
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まだおやつ食べようとしてるから無罪 いつになったら歯磨きしよう
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果肉入り飲むヨーグルト ヨーグルト過ぎる世界にかすかに果肉
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ピリ辛も通常の辛もよく知らず買ったスナック 俺が悪いね
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真夜中のコンビニ 謎のハーブティー 眉の無い俺 星の無い空
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フォロワーを怖がらせましょう! どうせまだ寝てないんだろう付き合ってくれ
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泡沫のやうに 消えては浮かぶ案 さてさてどうかな 形になるかな
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形見なる 首輪をじつと 見つめたる 白猫だから 赤がよく似合い
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なんとかの ひとつ覚えのカモミール ローズヒップでは お目目さめちゃう
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ありのまま 自分勝手は 紙一重 混ぜるな危険 風通し良く
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断るぞ 店員さんの 案内を 待ってはないが 声かけされず
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「寂し」とも 「愛している」とも 告ぐる君  逢いたき夜を 詠みて過ごす
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ええんちゃう全部やめてもええんちゃうそれでもお前のこと好きだから
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まつ毛長いね生命線短いね足して2で割りたかった
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消えてるかともり続けているのかも 知らされぬまま2度目の盛夏
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