つつがなく精霊送るしるべとや 京の五山に送り火灯る
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2次元と3次元とを行き来するイベント現場夢心地のよう
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朝は蝉 夜は鈴虫鳴いている 夏と秋とが 混在して居る
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送り火が来年もまたともるころ生きてく道は見つかってますか
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交差点すれ違う人の人生は一人ひとりがそれぞれ違う
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目の前のエプロン着けた赤鬼に FBIが突入してよ
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鳥の名を読めぬし知らぬ吾がいて調べて夏の研究のごと
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情報のジャングルみたいなSNS 猛獣いっぱい すぐに逃げ出し
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間隔の調整のため停まります。手をつなげない距離になるまで。
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在りし日の 夏空の下 故郷ふるさとの 祖母宅の庭に 青しコキア
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ひとすじの線路に沿って風走るうわべのそらにとんぼとどまる
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ぶどうの葉 郵便受けに まぎれてた 差出人は 狐か狸?
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古民家の 軒に大きな ヘチマ成り 笑顔で狩りし 孫と翁
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しょんぼりと きらめく明日が 手を繋ぎ 余白の熱も わずかになりて
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庭先で バーベキュウし 家族見る ソースの匂い ランチは焼きそば
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カーテンを揺らして外を気にしてるハイソックスがモモまであるのに
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海へ行く魚のようにあつまって祭りへ下る人々の道
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茄子なすの牛 手綱引く我 盆送り ひぐらしと 咲くキツネユリ (キツネ剃刀カミソリ)
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三日ほど腹に澱みのあるような 歌詠まぬ日の鬱々として
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シングルも三桁もプレーの愉しけれ フェアウェイ広き うたかたの歌
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やらなきゃなぁ 思いたったが 立っただけ いつもより苦い 珈琲の味
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可愛いと君が言うたび可と愛をくれるのに僕への愛は不可
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冷や汁を心ゆくまで堪能せり あとは(観戦に)夢中の母をサポート>ミスター追悼試合
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蝉共が支配者となり早数年、春秋冬の区別は死んだ
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ホイアンの夜景きれいなコースター孫から土産ベトナムの風
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実家から出るとき犬を抱きしめた キミといちばん離れたくない
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天井下点けるエアコン溶ける脳滴る鼓動は夏の嚆矢
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「なんか今日 元気ないね。」と 喋りたくない 今の俺は マナーモードだ
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天井に 向かい風吹かれ 起きれないや 言い訳ばかり そんな日もあるか
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未来ある 若者たちを 殺すのか クソッタレ社会 ティーンエイジャー
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