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花束の脇に切り花延命剤 造花に見える生花だと知る
6
限りなくゼロに近づいてもあの時あなたに触れられなかった
4
伯父さんの部屋は異世界 レコードで南沙織を聴かせてくれる
9
総務課が部屋を譲れと押しかける 御用の筋だと冗談言って
4
ベランダに 座り見下ろす 夜の街 虚しさも泡と 共に消えれば 『ソーダ』
7
西向いて東向いても濡れるから 吾の手の上 止まりなさいな (雨降る電線に一羽の鳩)
6
塩茄子の小鉢に落つる吊り灯影母は静かに頬張りながら
4
南東に 隊列組んで ちぎれ雲 冬の気配は 鮮やかなりし
19
生きていく今日も明日も明後日も 足元の鎖たまに蹴りつけ
4
駆け抜ける あんよのうらは ちべたくて ねこに靴下 編みたくなりぬ/全室フローリング
18
癇癪の“かんしゃ”の部分、私って 息をする事すら下手みたい
3
ホァッホァッ午前5時から鳴くカラス ……カラス?多分、カラスなんだよな?
4
銀鱗と化して芒のうねりをり 夕日のなかの幻のごと
6
できたてのシュークリームの甘い香が脳をくすぐる駅の構内
27
人生の秋の紅葉は枝離れ 調べにのせて最期のダンス
5
日の名残り翅にたたみて秋茜 染まりゆく宙身にまとふごと
5
大規模なサイバー攻撃「事故」と聞き違う気がして引く国語辞書 /記者会見にて
18
どけドケェ 何を譲るか 差されるか ゴール前差せ 一着固定
8
夜来の雨 止みて青空連れ戻し あたりに満ちる雨後の匂い
22
「決められたリズム」が流れホロホロと泣きむせぶだけ感度
未
(
ま
)
だ在り
7
スーパーの床に描かるケンケンパ 幼き子の背へママの手が添い
11
産まれると 知らせを聞いて 駆けつけた 産院で見る 天皇賞(秋)
8
暗がりに目が慣れぬままなのは君がずっと光を見つめてるから
5
コンビニの スープで紛らわす悲しみ
温
(
ぬる
)
い明日が 近づいてくる 『インスタント』
7
幸せにできなかった兄妹の分まで
三毛猫
(
きみ
)
を愛すと誓う。
7
夕暮れの 伸びる影すら 逃げ出して ここに僕だけ 置いていくのか 『海岸』
13
揃ったら もうすることが なくなるし 揃わなくていい ルービックキューブ
8
神楽坂 秋の坂道 二人行く 陽射し優しく 我らを包む
7
皆みんな 忙しすぎる 休日も 仕事入るし⋯ 今日って何の日?
#
答え 文化の日
6
雲の間に青空見つけ背伸びする 天高き秋我も連れよと
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