鈍色にびいろに染まりし空 仰ぎ見れば ビルの狭間はざまに 月浮かぶ街
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薄闇の光が暗くなる時の風冷たければ出ずる所なし
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紫と青と黄色の肌模様 打ち身の色を見透かし舐めて
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絵がかけてよかった 誰かの一日をあかるくできるマッチを擦る
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気がつけば到着予定時刻過ぎ春眠アラームを覚えず、と
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春の声 十三日を 振り返り 日々の機微が 大きなギフト
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腹を練り 日々への実践 中心へ 自我の統合 新の解放
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移動時間 眠気が襲い 時が過ぎ 起こる全ては 必然の事
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のこりキャベツ またザクザクと 鍋ポーション端数&端数で オリジナルブレンド
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まいたけを煮て食べたくて鍋未満 20℃以下の日そろそろ終わる
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プライドをキズつけられたとおっしゃられそれをお持ちとわかり恐縮
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春の風野火を煽りて山火事に何時もの景色無残な姿
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独りの時 漸く自分の色が肌に滲み出す 年々それが遅くなっている
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関わるものにより絶え間なく塗り替えられし肉人形 人間
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皮膚科のふメモにめんどい豆腐のふ味噌のそもだな醤油のしょうも
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満開の入学式よ今年からクラス替えない新一年生
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貴方といると幸せで楽しい (not≠じゃない)私でよければこれからもよろしく
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向いていることと好きなことは違う 例えば孤独とか
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食卓に予想だにせんコメ不足明日のディナーはパンかパスタか
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よほど天も驚いたとみえる 我が植栽した途端 降雨すべて退きたり
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なんてことない歌ですがいちおうは書きとめておくけふのメモワール
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きみのこと二度と考えたくなくてシステム手帳の余白を殺す
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七十年 宛名違いの恋文をはじまりにしたふたりの歩み
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好きなこと なんでもできる この頃は 本性がでる そういう仕組み
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小魚を 呑み込む姿 凄まじく でかい鯉なら 内臓狙い
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あの鷺が 美しいのに 池に鯉 狙っていたと 聞いて驚く
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この世では うまくいかない こともあり 俯くなかれ 未来があるさ
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地主から ねぎを貰って 土地借りる 算段つける 次のステップ
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余寒超え 散るのをこらえ 校舎前 新入生を 迎える桜
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薄闇のなかに一本伸びている むくろの腕のようなススキが
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