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正論のナイフで刺され横たわる流れてる血は吾しか見えず
15
今日もまた昼酒を飲む降ってくる雪は初心者マークをつけて
19
皆といる いたくない日が来るのかも 思いたくない秋雨の午後
25
昇華する この傷 笑い話にして そうやって夜は また明けていく 『ひとりじゃないから』
12
近づけば 勝手に開く 自動ドア 心もそうなら 苦しまないのに 『無機質』
12
母は逝き啼ひて弔ふ三十三才(みそさざい) 小さき胸の張り裂けんばかり
5
秋雨に不運重なり言い聞かすもう充分よよく闘った
12
小
(
ち
)
さき海老大きな鯛を救う時 海は静かに朝を迎えた
5
海に出て自由になったたいやきくんあんこのように甘くはなかった
6
腐っても鯛だと言っていた父が三途の川で値切られている
8
カワイイと娘の友に言われてもやっぱり私七十五歳
17
見栄っ張り 澄ました態度で 喫むタバコ ほんとは祖父を 想い出したいだけ
9
普段着を替え仕事着に身を包み 魔法が解けた週明けの朝
26
落葉の 物悲しさは 様なれど 木々は冬越す 支度なりけり
7
心なし心もとなき天下市 セーター羽織り国立の街
11
「今週は
暖暖寒寒暖寒寒
(
だんだんかんかんだんかんかん
)
」あらあら待って置いて行かれる /ラジオにて
13
月明かりが四畳半の海に差し込み映すのは、いざよいの「好き」
6
おびょうきの ニャンコはかわいくないですか そんな事ない 不憫かわいい
19
昨年の霜月初めは まだ知らず ちま猫ちゃんが 病得たこと
18
テーブルを挟みてふたり微笑めば かけひき去りてパンくずだけが
6
知れば外覗いてみたり 霜月の肌寒きかな 楓蔦黄
14
投薬が減ると思った診察で追加となりぬ遠雷の午後
26
心まで見透かすような小望月 言葉をなくし窓辺に立てり
6
齢ひとつ重ねるたびに二人なる かけがえのなさ思ふ秋の日
7
雪被く穂高の嶺のシャンダルム 人を拒みし白き要塞
5
雪が降る赤い椿と白い庭朧な君が薄っすら浮かぶ
6
四無行をほんのいっ時描けどもあたしゃやっぱり此処でたひらに
5
寒くとも我慢のできる身となりぬその因果など珈琲にきく
6
柿吊るす 庭で夕陽を 受けながら 緑のバイクも 秋に色づく
15
黒い雲流れる下の向かい風逆らって浮く烏ふわよろ
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