忙しない春に見るからいいんだよ 散ってしまうよ後日はないよ
11
とりあえず食えて払えて上出来じゃん残高忘れて桜見ようぜ
10
銀行でみな暗い顔しておりぬ 国会中継と通帳見つめて
7
振替のついでの記帳を嫌がった君のとこではNISAやらない
4
よろめいて小屋出る犬の瞳には 桜がうつる来年も見ようね
14
ホテルから眠った街を見下ろして 一人の夜は楽しい寂しい
8
父や母 兄弟の死の後に 生き残る意味 私に告げよ
6
椋鳥も桜の下ではしとやかでゴミ袋なぞついばみもせず
9
つらいなら逃げていいよと言うおとな野垂れ死んでも責任とらず
6
あの頃に肩の力を抜けたなら違う私が待っていたかも
14
うららかな陽気はのこり3日ほど 桜流しの雨となるかな
21
このところ よくフミフミを しているよ ちま猫ちゃんは あまえたいのよ
18
貴女など所詮他人と思いつつせめて言葉は尽くすべきかと
5
おこもりを続けていると見えてくるほんとの気持ちほんとの願い
8
同志より歌の興趣を教えられ我の心の一部となりて
9
春の日に人の少ない公園でベンチに腰掛け靴を脱いだら
11
足を止め空を仰いで掛けているマスクをずらす桜木の下
20
二匹でも孤独と言うや我が金魚 四十五センチ小さき宇宙で
16
本能で 我欲で生きて 頭打つ 欲を無くせば エネルギーも消えた
6
北海道 思い付くのは 刑務所か 高倉健の 網走番外地
2
ビジネスは 我慢忍耐で生きて行く 屏風立ちにくい 妥協の世界
5
スネに傷 中居松本 悪事露見 天・地・我・人知る 必ずバレる
4
足を止め散る花見てし老桜に口約束の来春もまた
25
通勤の道や車窓に桜花さくらの色に心が染まる
22
今朝まさに開いた赤いチューリップおはよう春の陽をともに浴び
26
春晴れて雨と寒さを越えた門 淡紅ひらり パステルの肩
11
家飲みに 切り替えたるや 花見宴会はなみせき 予報外れて 抜ける青空
14
ポストには入らないので窓口に持ってきましたこの赤ん坊
9
亡き人を想えば 天を仰ぐから 空にはきっとあるね 天国
20
花吹雪まるで映画のワンシーン心動かす一瞬の時間(とき)
13