世紀末ゾンビがきたら我先に 指を噛ませて多数派になる
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迷い路 よろけて歩く犬と吾と ゴールはずっと後にしようよ
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中国でそんな女優がいなかった? 派手な顔立ち𰻞𰻞麺 #𰻞𰻞麺
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本能に理性が負ける歌舞伎町 女が浮かび沈んで消える #バミューダ海峡
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明礬みょうばんむらをぞ誰か雲丹うにと云ふウタリに問はなむ如何でノナ食む
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子ども部屋ボイスチャットに咳混じりやめなさいよとハチミツ探す
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午前二時 窓の外をゆく野良猫をわたしの咳が射抜いた ごめんね
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ひらがなの練習か 民家の塀の 子どもの字で書かれた白い「あ」
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御朱印をひさぎし寺社に祀りたる神はえべっさんかヘルメスか
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手をつなぎ 貴女と 散策冬の午後 四間道に二人 時間よ止まれ
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雨空レイニースカイ  女性レディー後ろバックは ビューティフル
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梅雨空や 屋根打つ音が 響く朝 きたる夏を 知らせる便り
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マーモット養はむとて電話帳繰りて郡部に名醫を尋ぬ
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雫落つファミリーマートの軒下に 梅雨はいつかと来夏を想う
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ラジオから久方に聞く「角砂糖」懐かし今も有るかな花の
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昭和の子 巨人大鵬玉子焼き 夫ももれなくその中におり
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子らを飢ゑしむる戦火を招きたる親のアクラマチオンにわれ怖づ
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上がらぬは給料ばかり令和でも庄屋が蔵の米を出すらし
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馴れ初めは子等にも言わず秘めておく君を競いし友すでに亡く
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巨星墜つ 本日弔い試合なり 「3」日の早朝あさに逝かれた 彼の方>合掌
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チビ猫は「ろいず」のおはこが にばんめに すきなの ちょうどのおおきさとかね
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旋律なく修辞のみなる七尾かやジャズのわたりて天狗舞ふらむ
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いちばんの昭和が 落ちていきました 背番号3は 僕らそのもの
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花曇り ベランダ花壇に ヒアシンス おそ春日はるひの 青星揺れて
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求められているうちが花だよ分かってる登園前に作る消防車
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太史公の筆を写し終はりたり晨鶏しんけいいづこうそまこと
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十羽ほど鶴折つてから納品しラジオもだるく今更ねむい
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午前二時夜間頻尿くりかえし職業病とも呼べる早起き
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君逝きて老いてより短歌うた詠みはじめ弾む孫との会話楽しき
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口のに掛けたる遭難しからず異郷の水底にも海潮音あれ
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