「別れよう。」 ダメだ落ち着け キレそうだ パインジュースを 一口飲んで
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ドラゴンが 空の上から やってきた! 死にたい消えたいもう全部嫌だ
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人肌が 恋しくなると 外に出て 満員電車が 少し寒くて
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日めくりの 7cm×5cmななせんちかけるごせんちに500字詰めの私が析出
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叶わぬと 分からぬ獣 がむしゃらに 五月雨式に 愛を伝えて
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「おはよう!」と 彼から通知 遅起きだなぁ 少し叱って 幸せになって
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逃げないで 急に弾けて 誰と行く アイスクリーム ソーダフロート
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こんなとこ ばっかでごめん 頬伝い ミラノ風ドリア 結婚してくれ
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コーヒーはブラック、ミルクもガムシロもいらない、今日は付き合ってよね
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向こうには君がいるのに僕はなぜ羽があったら飛んでいきたい
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少しだけ早起きをしてカフェオレを飲む8分が私の時間
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蚊帳かやの中 放たれし 数多あまたの螢 豆粒の コムローイの如し/火垂るの墓
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母の味プロと比べりゃ学芸会ちくわかにかまなんでも主役
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死にました!!俺が思ってる感情を代弁するかのように流布!俺は俺!
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木陰分け切り通しの空の透き澄みてわが身に翠の風や貫く
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石ころの中にも稀に狐石磨けよ磨け玉なれずとも
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古池や亀の甲羅に水の円母に子一人空き家予備軍
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氷足し冷茶作りは夏仕事朝の涼風すずかぜ夏もしっぽへ
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「なぞのひと?」トイレの中で大喜利短歌 謎解き短歌も作れるのかな?
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きれいごと言いつづけやうあちこちで出来ますやうに終戦記念日
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この恋はかたちをかへた自己愛とおもへばさむるこころかしらん
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蝉の声聞こえ始めた散歩道「おはようございます」人の声のあたたかさ
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むうむうと 唇とがらせ みるものの 変わらぬ状況 引っ込めるタコ
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移りゆく肌に感じる風の色「秋だね」と言える人恋し
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ぜだろうワッと感じるッキング との気配がたんに消えた!
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玄関で折りかけの鶴を発見し さまざまな祈り込めて無心に
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酔ひ覚めの浮腫んだ顔をひっぱたけ 昨夜の醜態打ち消さむかな
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酔ひ覚めの火照った喉と罪悪感 一息に飲め冷えた青汁
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打ち上げて 散りゆく花火 儚くも 恋の行方を 映すかのよう
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谷折りと山折りを間違えた鶴がつま先立ちをはじめる夜に
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