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ありありと ひかり
湛
(
たた
)
えし 水鏡 指をすり抜け ほくそ笑む月
21
目の覚める歌を暴けば大概は音符の脇に髭が生えてる
7
ふいの風 ひととき揺れる 草堤
吾亦紅
(
われもこう
)
の空 やがて静まり
8
風呂上がり涼を求めて扇風機畳でごろ寝アイス喰いたい
6
太陽は 山の端超えて 明明と 布団干したり 梅雨前にして
12
チビ猫も けさは りびんぐさんでねた まちがえて
どあ
(
ドア
)
しめられちゃった
19
幕引きは文字を記号にうすめつつフェードアウトか然らばマドンナ
9
摩訶不思議 国の財政 キツいのに いつまで続く ガソリン補助
19
デイケアは久しぶりにて薔薇の花黄色の言葉の友情ありて
14
この感情だけは残してくれないか たとえわたしが消えてしまっても
4
嘆くでも悔しがるでもない朝にもの憂げなりしわたくし眺む
9
「一区切りついたら先へ進めばいい」「つかなかったら?」「ここにいればいい」
13
向日葵の幼き芽立ち見つめつつ今年も暑き夏を待ちをり
15
遅刻する!慌てふためき目が覚める追わるることは何もないのに
30
アナログが元に戻した現世で 手足を伸ばし仲夏に眠る
10
規格が合わない充電器を差されて回復できるきみはいい子
6
地団駄をスローテンポでボックスステップであけない夜もやまない雨もいい
4
細き指 煙を目で追う仕草さえ妖しく映り 俺を惑わす
9
梅雨時の束の間の冴ゆる
夜半
(
やはん
)
に 煌めく全体像の蠍座
27
泣ひたとて 亡きものは帰らぬけれど 涙は悲しみを薄めゆく
27
正確性視認性に忠実な ねじ巻き式の懐中時計
15
ドブ臭きぬかるみの町深川に 終を迎える 楽園の夢/昭和三十年代
16
国鉄の運転手(義父)より譲り受けし 懐中時計と業務に向かう
20
ため息の漏るる音すらくぐもりぬ 人も薄れて 暮れる待合
22
お伺い立てれば見える今朝の君 「勝手にしたら」の綾なす
舫
(
もやい
)
11
旅行中ビルの高さに上を向き 東京人は皆下を向き
18
偏りを テロと云わずに 何という 突き付けられた 地雷爆弾
10
公権に あまねく事を 申し立つ 寄り添う人は 必ずや居り
14
利権追う泥にまみれしカッブにも夢のピッチに選手煌めく
26
大観も モネ・雪舟も 描けない 昨日見た空 八十億の空
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