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もう少しもう少しだと言ってみる桜のそばで君と話そう
7
予備校の壁に掛かった絵みたいにごくありふれた暇な一日
10
初に受く床上洗髪囲む
娘
(
こ
)
の 明るき声に 緩む冬の陽 (在宅療養より)
24
春の旬何だったっけとググる日にスーパー棚には輸入魚並ぶ
12
花屋にも春の色合い並ぶ時期少しお洒落をして出かけよう
9
パソコンのマウスを置いて立ち上がるコーヒーサーバーまでが遠くて
6
聞こえ来る カーペンターズ ラジオ深夜 ひょっこり春 連れてきた
9
マス層を ゲンナリさせる 値段とて 笑うしかない 苺に罪なし
6
雨催
(
あまもよ
)
ひ 冬の星座の無き
闇夜
(
あんや
)
床
(
とこ
)
に就き
明日
(
あす
)
の雨を待ちぬ
28
「体験と経験の差は観察よ」ナイチンゲールの実地の叡智
12
眠りさめ 桜並木のやっぱりは雨降る朝を知っていたよう
19
空想の 世界で遊ぶ 少女の日々 年取りてまたあの頃に戻りぬ
10
ピタゴラの玉の軌跡のなぞる詩 転がる変わる心トリック
15
花ひとつ新芽に咲けるサボテンの 人の痛みに寄り添わむとか
20
春が来るそれはよろしきことながら そのあとに来る夏がうとまし
21
いっしんに冬の太陽あびて立つ風にゆれてもゆれないススキ
12
目覚めれば 久々の雨音 本物の春来る前に こんな朝も良し
10
夢見てた? ニヤニヤ寝言 言ってたよ へぇそうなんだ なんて言ってた?
4
空っぽのエレベーターがお似合いのマトリョーシカの僕は空っぽ
8
あの夏を 満たすは 誰も 知らない 日 雨は 亡くした 記憶の かたち
5
コルティナの 白き山々輝きて 歓声の渦歴史を刻む
24
夢を食む 声なき声を芽吹かせば不戦の旗は草の根に立つ
28
時間なき 我をみかねた カフェ店長 ひと休みしな クッキー差し入れ
25
納豆と 卵が賞味 期限の日 納豆チャーハン 夜のやすらぎ
32
帰宅する食べるすぐ寝るチャージする
凍
(
しば
)
れる割れる湖面の上で
17
しだれ梅 硬い蕾が 揺れている 春はまだかな 口ずさむ夜
28
生涯ではじめて君との約束を小指じゃなくて薬指でする
8
スナックで 知り合った人 皆あだ名 お通夜の晩に 本名を知る
6
ビジネスの顔で棒読み本当はあの時みたく笑い合いたい
23
付き合って 結婚をして 子どもいて まだ下の名で キミを呼べない
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