ヒーローが 負けそうになる 展開は ヒーロー自ら 演出している
6
連休は 休業日やすみが変わる この店で 昼餉を摂れた 今日の幸運
7
恋文を百巻ももまき千巻ちまき送れども解けて語らふ言の葉もなし/寄粽恋
10
電灯に群れる羽虫と星空を見上げる夜は蒸し暑いでしょう
6
若き姉と はしゃぎをる傍らに 亡き祖父も映りぬ 古きビデオ
28
磨いても 消えずに残る床の傷 聴こえくる30年 家族の足音
19
あと少し歩けば家に着けるのに自販機のサイダーに釘付け
6
靡く日はいつかと上の空ながら腹の底まで見せむこのこひ寄鯉幟恋
8
夏影に足を延ばして跨線橋から見る列車と日の沈む町
6
有名な物を知らない人たちが知らない物は無名だと言う
3
五月雨の雲の上なら皐月晴れ明日待たるるその花菖蒲
8
森がまだ醒めないうちに背伸びする鹿の口には藤の花房
26
ここ数日天井回るその原因わけ内耳ないじだったり脳であったり/病院行こ⋯
9
ガラス戸の向こうは春の青空もの内側は今日も曇天どんてん
9
ごうごうと下の畑に吹く風が吸い込まれゆく雲の隙間に
7
強風で 折れし芍薬しゃくやく 水に浮かべ 再びの命 そっとよみがえらす
13
ちま猫ちゃん おかあちゃんのよこ まってるの おっきするのは いまかいまかと
24
我先と 競うように 咲き成りて 花数だけの 魅力あるのに
7
名を馳せる 写真家捉えた 被写体も 代わりにならず 咲けよ生きよ
8
湿っけてるまとわりつく気もかき混ぜる風もしんどくてキチキチである
15
親よりも年上の友に囲まれて 酒の味知る 自由気ままに
9
暑さにも 弱りゆく手に 泡沫うたかたの 夏の背を追う 朝顔の種
16
君は顔のホクロの数を嫌うけど星座のようにうつくしいです 2026.5.4読売歌壇俵万智選7席
7
台風と思える風が駆け抜けて 空は蒼く 天まで届くか
6
バツグンに似合うね と言われて浮かれる 新制服二日目
3
徒長したモンステラ切る徒長なる人が勝手に作った言葉
15
汗ばめる グラスを寄せつ 横並び 秘密のように 言葉を交わす
9
お隣に引っ越し直後の柴犬くん 尾振り近づき 親愛の情
18
ひとひらの落ち葉のダンスいつまでもタイヤの足に汚されないで
5
七百首 越える御歌を 味読する いとまもあらず 消し去られけり /麻のゆき氏 アカウント削除
14