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曇天の空はあまりに近すぎてクレーンの先は間もなく届く
29
眠ること喋らないこと過ぎていく全ての季節を春と呼ぼうね
6
安酒で酩酊しつつ聴く甘き音 それしかおれを救い出せない
5
送られてゆく真夜中の国道の田んぼの上を月は走って
13
ものすごい風が吹いてる手荒だが祝福なのだようこそ若葉
13
あゝ鳩よ野生本能忘れたか 春の遊歩道てくてく歩く
6
鯉のぼりぐっと掴めば僕だって五月の風になれるのだろか
29
こすずめの 羽を震わせ エサねだる 丸い体 いとうつくし
11
ボス
(
トランプ氏
)
たれば
場所
(
ショバ
)
代払えと 督促す 取り引きなれど それもアメリカ
9
飛行機と星の棲む夜 街灯と 誰かが私の後ろに潜む
5
君にだけ届く想いを乗せたくて 祈るみたいに名前を呼んだ
11
風薫る 桜枝垂れる 青葉揺れ その影長く 羽ばたき陰る 夕闇迫り 街まどろみて
5
疾風は 闇夜の中を 通り行く 難民たちの 絶望の声
11
新緑に良く似合う曲聴きながら歩けば満ちる初夏のキラキラ
28
肉じゃない、麺でもないやと言いながら 注文多き子 肉うどん選び
13
向かい
家
(
や
)
の庭に揺らぎて初夏告げる白きアヤメに赤きシャクヤク
34
梅雨入りや降雪もあって南北をひしひし感じる弓なりの
日本
(
くに
)
25
懐かしの 昭和お茶の間 コント観て お腹を抱え 笑い転げる
24
ゆりよりて しゃつにくちづけ しべの黄 じゅうごかいきを わすれてもうろく
15
駅裏の屋台に並ぶ背広着た丸い背中にオヤジの悲哀
11
他人には干渉できぬ世界観を持ちぬ
彼
(
あ
)
の子は ゐつも独りで/従妹
26
藤棚の下に群れ伏す鹿たちを
朧
(
おぼろ
)
に照らす春日燈籠
16
撫でられて とろける顔の 猫ながめ 幸せなのは この手とこの目
27
宵闇に誘われ出でし
浮き魂
(
うきたま
)
の 薔薇に囚われ明けて戻らぬ
14
山の脊に 青葉茂れる 霧雨の 色濃き青葉 白銀の玉溢れ 心ときめて 夏は来ぬ
4
迫り来る 風の果てには 熱地獄 殺し殺され 世の掟なり
8
運あれば 風の谷間を くぐり抜け 夢の尻尾に 少し触れたき
14
さまざまな波が生まれて試し書き用紙は海の絵へと近づく
11
ビル群を星降るような夜空へと旅の車窓が着せ替えてゆく
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大輪の花に飛びつく蜜蜂のように素直に会いに行きたい
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