こんなことばかりしている コップのふちで昨日の私と分け合うリップ
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夕立が やみし中庭 鮮やかな 緑の樹木 雨だれを乗せ
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ちょうど良く冷ましてうるおす優れもの戻っておいで夏の夕立ゆうだち
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太鼓の音 消えて夜更ける 夏祭り 恐竜フィギュアの 忘れてぽつり
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野良ニャンも この気温なら 大丈夫 おおさかのねこ つよいねこたち>8月8日、世界猫の日によせて
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階段を 下りていく音 上がる音 そのどちらもが 君がいる音
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ゆらゆらと 川面を揺らす灯籠に 仔猫の目玉 キラキラ光る
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花火なら許してくれる?もう一本 光も音もそこにないけど
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ブラバンにカチ割り氷アルプスの応援席の日差し懐かし/昔母校の応援に
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顔合わせ「おうっ」とだけのおはようも 息子が越して交わすことなく
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亡き長女猫あのこ いまも傍らにいたならば 二十八歳 ギネスは届かずか(本日、けいにゃんのお誕生日)
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深呼吸してみようかな 空見上げ それでなにかが変わってくるんだ
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「後追い」はするけど そこそこ じりつ自立して じぶんの・ぺーすも ゆずらぬ わが
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旅先で見つけ笑った猫の毛を今はさみしいそっと連れ帰る
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雨上がり 湿った土の朱肉踏み アスファルトに押す君のスタンプ
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あの人を私のものにしたいんだ、AIに問うこともためらう
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夕立の去りしベランダ 風涼し 隣家の窓にも映る夕焼け
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松茸の味お吸い物とエリンギでごはん炊く 偽造の秋
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朝日に遅れて走り出せば蝉の声 電車の音でイヤホンの音消ゆ
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お盆前 通勤電車の 人まばら 緩んだ空気 休みが始まる
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肩寄せる カップルの背に 波飛沫 夏の日差しに 焦がされていく
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更衣室トンネルの先子が問へばプールは一緒銭湯はべつ
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夏が好き 今が一番好きなのに 次の夏まで 一番遠い
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いつだってこの曲聞いて走ってきた二十五年の心震わした日々
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iPhoneじゃなかったからかな友達ができなかったの。独りのランチ
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「紫の匂いがする」と幼子が手にするラベンダーの芳香剤
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何もせず伏していますがしっかりとわたしはいますしんでいません
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裏方に冷たき視線のMC の説くヒロシマに蝉しきりなり / 平和公園ロケ裏方体験記
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深窓に育てられたる娘ごと政治家語る雲掴むると
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暦では 立秋迎え 秋ですと 言われましても まだ夏でーす。
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