ゆっくりと 後ろに下がり 手をたたく ごきげんさんが よちよちあるく
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神域の静寂しじまに遊ぶ鴨の声独りの時間慈しみへと
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「幸せの形は仔犬」と言うあなた 「仔猫」の私じゃふさわしくない
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波紋消え鏡となりし冬の池 鴨のまどろみうらを癒さん
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橿原の神宮の池にひとり立ち 私を憂う鴨の群れ
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かのひとを思いて花を選びしがその良し悪しをわれは知らずも 筑前琵琶演奏会祝花
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谷町の能楽堂の受付に贈りし花は春告ぐるがに 山本能楽堂
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涅槃西風(ねはんにし)吹く日の午後を谷町の能楽堂に琵琶聴きに来つ 筑前琵琶演奏会
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不器用にナンをちぎって食うわれをなんにも言わず君は見ている
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向きあいて若き乙女と昼餉(ひるげ)とる心遣いのさらの下履(したば)き
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腰折れ歌読んでくださる皆様を心は思(も)へど直(ただ)に逢はぬかも 本歌取り:み熊野の~
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「お綺麗なお名前ですね」と褒められた 面接官も負けてなかった
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3時間並んで買ったチョコレート三口で食われる、これも愛なの?
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紅をさし手鏡うつるおのが顔 口にはさせど頬はおぼえず
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黄泉ばかり見ている人の袖をひくこの身をもちて碇となさん
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処方箋まだ書けないよ私にはもっと訊かせてなにがつらいか
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吐く息にいつか消えてくときめきと君が焼いたパウンドケーキ
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社会から圧をかけられぺちゃんこに 私は押し花にはなれない
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白妙の無印良品店内で静かなぼくが静かに暮らす
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手離せば歌はふた世の始まりぬ 道標しるべなき野に骨晒すごと
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鍋越しにふわりとろける君の顔口に入れた豆腐が熱い
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伝え聞く息子の恋は無様でもブルーハーツは死んじゃいねえな
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自分の星座の形を初めて知る 青春のなか
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浮き雲に寝ている心地 ごめんねと言えてすべてが軽くなりけり
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元彼の 何日続く 未読無視 遺品 スマホの パスワード
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金利差のコンマ一位に幸求め一時間待つソファの固さ
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田の雪が少なくなれば遠征を止めて近所に現る白鳥/嬉しい
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あっいけねポンカンの種飲んじゃったせめて短歌のネタにしなくちゃ
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一日遅れなれど、満面の笑み浮かべ 受け取る君 ウイスキーボンボン
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目を閉じれば 踊る壁 沈む摩天楼 支離滅裂に像が歪む
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