蓮っ葉はえへんぷーいとそり返りポリアンナ達はかけだしてゆく
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約束をいつのまにか忘れてく あの子もきみもそうだった
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二回目の洗濯まわす 扇風機まわる七月二十一日
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攻性のとばりをまとえプリンシパル ここから先はドラマツルギー
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目が覚めてみていた夢を振り返る 甘い疼きが躰を走る
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あはひ在る、とき、もの、いろ、を愛すれど、ひと、のあはひは分からずにゐる
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さざ波にきらめく月の光あびララバイとなる人魚の祈り
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海溝へ降りゆくときは鮟鱇あんこうくらき心をしづめてもらふ
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海溝へ降りゆくときはドビュッシー月の光をララバイにして
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細路地の排気を吸ってさまざまに寄ってきた夜を肺から吐く夜
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こぼれ落つ前に綴りし言の葉が あぶくとなりて夏に消えゆく
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エアコンの風にあたって体冷え湯船に浸かるこの矛盾さよ
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テクテクと意味を求めて八十年 マクガフィンは荼毘に付される
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同じ部屋思い思いに過ごす中こぼれる笑みの気配が嬉しい
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ライクあり比例するよに×ヘイトありそれでもきみはまちがってない
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精一杯歩んだならば足跡の歩幅が日毎違っていいよ
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なにかにはなれる気がした真夜中のカップラーメン伸びすぎていて
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生きるべく待機時間レイテンシーを消費して猜疑心を手に入れている
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「揃いだね」白と灰色グレーの同じ靴そのひとことで弾む心よ
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深くから覗く秒針 刻むのはヒトのはじめと終りの記憶
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萌黄のセロリトマトの赤鮮やかさ恋に落ちるにはうってつけの色
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宇宙から声がとどいて靴下はきのうのやつをもう一度履く
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花も実も 種すら我に な知らせそ むなしき土の 前でまみえばや
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もののふを花にたとはば薔薇のぶなが牡丹ひでよし向日葵いへやす
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芍薬も牡丹も百合も寡黙にて化粧の意味など教へてくれぬ
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歌を食むクヂラは銀の月光にどれみふぁそつとララバイうたふ
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来月で三歳だよね誕生日 別れて祝えないのが無念
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齢四つの子が観た金色こんじき象の夢 告ぐは儚きヒトの灯火
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おもちゃには君の未来が詰まってる だから大人もワクワクするんだ 
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お金おじさん柄の紙がいけめんグッズに変わるほら何枚も何枚もエヘヘへ
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