人類の大手ジャンルは恋愛らしい ふるえているよAroの我
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これはもう消すしかないな締切を 猫ところがる午睡の夢で
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無垢な色、汚されるのが定めでしょ 純情なんて嘘はやめましょ
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犬のごとシーツを嗅いで余所者の香のなき事を確かめ濡らす
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コーヒーを飲めども飲めども我が部屋に日は昇らず街は動き出す
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マッチングアプリに持病書くべきか迷う男の真面目さの価値
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生娘がショートパンツで行く姿すら撮り鉄は眼中になし
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お互いの素肌の肌理きめの細かさが噛み合うほどに夜を過ごして
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口紅の残り香を舐め取らぬよに兄の彼女に手を振る少年
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コンビニでぐずる赤子を渡されて訳もわからずあやし続ける
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ネタツイも三十一文字になったならUtakataにすぐ投稿すべし
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梅雨明けの前に世界を滅ぼせと地球儀を濁流に投げ棄つ
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黒黴がタイルの目地に根を張って花咲くでなくただしたたかに
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さえずりも木々のそよぎも眠りこむ魔法にかかる黄昏時は
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他人 ひとを打つ不幸と我が身を比べて眠るせめて夢など見ませぬように
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月神の声が氷となり胸を満たしてるのにまぶた熱くて
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深く暗く瞼とざせば、うん、そうね、世界はこんなにも美しい
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「おやすみ」は枕詞だ 明日もまた君におはよう伝えるために
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「いつかっていつのことだよ」「ごまかすな」「ハッキリ言えよ」今日も言えない
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恋人がいるなら先に言っといてアイスが転落死したじゃんか
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ピリオドはあの日に打ったはずなのにいまだに押せぬ削除のボタン
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しあわせが輝きながら満ちてゆく六月、ブーケ、白、ニ長調
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涙、涙、君が還ってくるのなら溺死しようと鼻水垂らす
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わたくしの終戦はいつだったのか のり子のように叫びたかった
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形だけの 三十一文字の 愛のこと それより勝る 一度だけのハグ
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プール後のシャワーかすかな虹見つけ小さな恋の成就を願う
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「パパ活を無償でやるってありかなあ?」「いやそれはもうガチ恋じゃんか」
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不器用な僕にりっぱな武器はなく「好きだったよ」とつぶやいてみる
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まっすぐな歌を貴方に届けたい槌で詩情を叩き続ける
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声が良い顔が悪いと母の言う新型コロナ識者ランキング
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