夏野菜めんつゆ漬けとかしてみたく 出遅れた感 オクラがないかしら
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君が詠む 歌で気付くは 昨日見た 月の齢は 十三夜と
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ヨーグルトアイスを母が気に入りて 一個ちょうだいと連絡が来る
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手を広げみんなで星になる遊戯ひとりチョキだし誇らしげな児
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知る由もない人生が別れ話の伴奏になる高架下
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定年後庭仕事する父が着る かつて戦闘服の古シャツ
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蛇口から水を飲むねこ 仲間だね 一心不乱のおかおが可愛い
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平日のカフェに入ると懐かしいおばあちゃんの匂いがしてきた
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雲閒くもまより さす月影の和歌浦わかのうら よす白浪しらなみしろかね
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手を合わせ墓を見上げる吾子の顔 困ったあなたの横顔のまま
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おみずさん 器もそこにあるのにね ねこ母起こして ながれるおみず
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朝咲いて昼に散ってくアサガオも死を生きている僕もおなじと
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雲澱む雨の予感のなかにさえ慄いてゐる三輪車たち
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すぐ飽きる打ち上げ花火 初めから線香花火だけをやる夏
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雨の後いっせいに泣き出すセミは それが当然だったかのよう
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マンションの最上階の部屋の窓どんな時間も私が映る
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本当の自分を映す 八咫鏡やたかがみ 風呂場で今日も 酷にたたずむ
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お盆過ぎ涼風の吹く夕暮れは幻になる北国の夏
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誉れある名誉戴く彼の者は 人馬一体深めし絆
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ただいまと帰ればおかえりのキスする 猫の鼻はいつも濡れてる
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保育料値上げを受けて会議をしパピコを割って金打きんちょうとする
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カップラのわかめがどうも足りなくて わかめスープでマシマシにする
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囲い込み襲っては食う極悪非道物の怪の園
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運命を狂わせるほどの熱情を恋と呼ぶならこれが初恋
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ねこの頭 撫でるとシルクの手触りで ねこもうれしい 母も嬉しい
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後になり先になりして漕ぐペダル魚付林まで老いの休日
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怪獣かワニの姿でパワー秘め苦いゴーヤがカッコ良すぎる
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怨みこそ 転ずるすべは 無かりしか 燃やせ煩悩 知慧の火灯せ
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杖をつき 買い物してる おじいちゃん マイバッグのミッフィ従えて
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公園の階段 一気に昇りきり 平気なふりして 息整える
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