子供っぽい娘がガラスに映ります わたし何歳いつまでこんななのかな>五十?六十?
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二年前渋谷でなくした純愛が今朝新宿でぶつかり出会う
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暖かな師走に戸惑うかのように小さな雪虫ゆるゆると飛ぶ
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煩悩を抱えて生きてなんぼかとインフル接種の腕さすりつつ
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時雨降る空は最後に泣いた日の夜の哀しき父の眼差し
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坂道を君と笑って登るとき低い三日月虹色にみえ
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買い物とお菓子作りの狭間にて 振り子のようにゆらゆら揺れる
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太陽の人間として生まれた子螺旋階段地下深く沈む
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怒ってない真っ赤な顔して怒りんぼ隣の干し柿みたいなチーク
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おひる待ち 並んで見上げる わが猫たち 母が甘いのを知っているなり
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許しを乞わずとも、はじめから僕は君の全てを赦しているのに
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いつだって好きな誰かを守るため握った拳の外側にいた
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愚か者 今も昔も 変わらずや 開戦日見る 国会中継
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ごめんとか また明日とか 見慣れない天井 全部無駄にしたんだ
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あと2話かな 1話なのかな さみしいな シロさんとケンジ ずっと見てたい
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何食べを観るとき 朝食がっつりと なのにお口がうなぎのお口
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18度これで師走よ年越しよ心向けるは無理と言うもの
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青かった 空も気持ちも もう今は 色せてきて 冬風のせい
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人不足どこへ消えたか人々はそこらの人は人じゃないのか
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ぼくのため介護にはしる妻すわる  ちいさなためいきお茶とのんでる
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わるいのはわかってるぼくアマノジャクあやまることばからしをつけて
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無駄だとかやめときゃいいのにそれなのに辞められぬこと例えば片恋
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感情と感情の間未定義の揺蕩うような感覚は何
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あのときの恋うる心が呪詛のよう一人になると君が出てくる
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君がよく教えてくれた淹れ方で珈琲飲むよ今朝も独りで
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儚くて温もりがありほろ苦い。珈琲の泡。恋の思い出
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冬なんて 美と防寒の チキンレース ちなみに私は 防寒を取る
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ありがとう 一つ「いいね」に 笑顔来た 一つフォローに 寿命がのびた
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致死量の 朝日を浴びて ふらふらと 布団に戻る 我はドラキュラ
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ちはやぶる神業かみわざかしら立ったままカラクリ無しに首くくるとは
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