バス停で待ち人並ぶ一本樹。夕焼け色に染まる寒空。
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君の名がせせらぎみたいな音階で 音楽という神秘を想う
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忘れない 何かを綺麗と信じたと 君だった必要ないけれど
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宇宙ただキミに奇跡を浪費して でもそれでいい美しいから
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コロナ禍や吹けば飛ぶよな処方箋賭けた命を笑わば笑え
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暗くなりフォーマルハウト見染められ なるべく早くシチュー食べたい
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百重なす真素き腕 吾が袖をひく、甼の辺に冰雨降りけり
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死に人と同じ温度の蜜柑剥く
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ハイチュウのそこはかとない香りたつカントごめんね倫理の授業
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つらい って言葉にしたら、ああ、だめだ 栓が外れて濁流となる
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いじわるは したくないのに君の口元が踊ると胸がざわつく
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一掬の過去ログとして還らむにささめきやまぬ海にてあれかし
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子供の頃見ていたアニメがR13 時代は全てにカバーを掛ける
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ゴメイサと プロキオンとを 繋げただけの 小犬座ように 君と繋がりたい
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日直が号令かけてる夢を見て立ちかけて目が覚めギリセーフ
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閉め切った眠い空気の教室でウトウトしてる推しが尊い
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ノベンヴァー! 尺八似合うその季節。静寂に響く、武満徹。
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東洋の心を問うよ宝島。サカナクションを聴くは秋夜。
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美しい君の心は蜜柑色。紅い夕焼け、水色コート。
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寒暖差、君との距離はアンダンテ。落ち葉を踏みしめ柔らかく舞う。
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在りし日の君との想い出、公園前。イチョウのように優しく清く。
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空濁す長雨は降る。苔の蒸す、社壇にあかき海星集いぬ
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本当の気持ち隠し生き続けると 隠し場所すら忘れる悲哀
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ああ神よ、永久に死なない恋人に生き写しの子供をください
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雨に融く言葉の墨で画きたる今日の景色に風を中つなり
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夏の夜雨音だけが聞こえてる生暖かさで寂しさが増す。
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「ポジティブに!せっかく生きているんだし。」 誰かに向けて、 言ってみるけど。
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スカートの折り目に滅ぶ愛欲よ肉塊のままの私を見ろ
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やりなおすには、やきつくすしかなくて、真鍮オレイカルコスの指で祈った
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ひとが言う「誰かに似てる」が集まって、私は誰かになっていくの
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