間違いのないよう日々を消費していつの間にやら「量産」になる
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紙屑のように丸めて放りたい理解できない衝動すべてを
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共にいる空間すべて夕焼けと夕闇の間のノスタルジック
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街路樹をジャンプして手折れたころの無邪気な悪を取り戻したい
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あなたの居ない夜は煙草に火を灯けて煙が届くように見守る
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前髪を切っても生きていけるから明日もあるって信じて眠る
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さよならを決めた朝に飲む珈琲苦くて薄い不器用な君
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すずなりの赤い実はじけて胸を刺す酸っぱい染みがずっと消えない
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理由など訊いても詮無し今はただ君と踊ろうラストダンスを
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眠れない夜の存在意義とはなんだ 独りで死ぬのに慣れろってのか
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音のない空間にはきみがいなくてLINEでここに召還してみる
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今はもう当時の面影ないけれど君の活躍ずっと祈るから
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割れチョコをわれのチョコとだと奪い喰うきみの幼さ心で撫でる
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鬼の道を行く君のそのドレッドとはためくマントと赤い瞳に
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あの頃のゴーグル越しの君の目にどれだけ恋をしたのだろうか
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明日ゆくためあるいてはきたの星に誘われてただの一度を
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握りやすいたまごにわとりのたまごあたためてたら孵化したのかな
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珍しく君から話しかけてきて胸の鼓動が速さを増した
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雪解ゆきとけて雫滴しずくしたたる階段がたんたんと鳴る 今日が始まる
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「しつかりと」ばかりいはれて生きてきた男といふ名の罰ゲームだつた
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聞いてないフリして実は聞いていた そんなあなたがいとおしすぎて
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ひさかたの光とどかぬ水底で浮かぶ花唇を見上げてDanke
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すり鉢の底までたどるくらがりの巡礼の年ダンテを読んで
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まん丸の路線の如き心模様ぐるぐる回って振り出しに戻る
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支配者の白く佇むその耳に 消えゆく沙漠の左辺を想う
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幾歳月こえさりゆかば原子炉の消えなむ国ぞ今日もなゐふる
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誰にでも眠りにつけぬ夜はある隣に愛しい人がいたって
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水呑の枝下櫻の永き枝 川底に延び落下る花弁
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喉の奥 ライト片手に覗かれて 暴かれたるは浅きこの胸
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生きる意味 ニヤけて問うた君は今 己の生きる意味を謂えるか
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