ジャズの地図東京を渡せば「すべてここに入ってるから」と言われてしまえり
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吹きあれる熱風木々とアスファルトもうすこしだけなかにいようよ
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誰かの青春をたどっているようなあえて演じてみたい理想
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真夜中の公園の隅の草むらに大海嘯のざわめきはあり
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誰彼と踏み超えてゆくその季節夏の悲鳴が聞こえていますか
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撫子ナデシコの風が流れるようにひら、ひらと水面みなもの上を泳いで
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先生が改めて教える教室で 湧く谷戸のごと筆記の音す
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‪境目はどこにあるのかゆめうつつ寝ても覚めてもいいゆめをみる‬
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「俺のクラスで誰が一番かわいい?」を生で聞く夏休み明け
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好きでいていい? と聞いたら「うん」だって。やっと終わらせられる気がする
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ほしいもの待っている間につくります。自給自足よ、自給自足よ
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‪可愛いと言われたいから何度でも可愛いと言う鏡の中に‬
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‪きずついた、わたしが好きな君のこと、君がそんなに悪く言うから‬
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みすずかるしなののくにの死ぬまへにたづねてみばや野尻のうみを
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我思う故に我ありデカルトの言うとおりなら私はいない
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天の川月の裏側その向こうまで飛んでいけ自分の脚で
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「第一種永久機関じゃあるまいし」またダイエット失敗の秋
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わたしもよ、アイスとともに飲み込んだ言葉がずっと引っかかってる
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‪君とならこうして生きていける気がするけど君はどう思ってる?‬
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このアイス美味しいでしょう来月に出る新作も食べに来ようね
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まだ生きているのはなぜか、それはねえ、僕とアイスを食べるためだよ
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とめどなく流す涙で思い出も錆びてくれれば良かったのかな
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見えぬよう重りをつけて水底に沈めた恋はステンレス製
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私たちあの頃無敵だったよね 白い羽根だけ追いかけてたね
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太陽にも月にも星にもなれる眩しく素直でまっすぐないろ
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ちょっぴりのお砂糖と深い絶望でわたしのからだ満たされてます
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受け入れて欲しかったんだほんとはね甘いばかりを享受する君に
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大切なものだけを詰めた箱庭は踏み込んだ途端腐り落ちてく
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生きている心地はとうにないけれど生温い風あびながら帰る
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うれひつつ庭ながむればうたかたの夏のはてなる一輪の薔薇
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