ほのぐらきパリのメトロの通ひ路に玲瓏と鳴るヴィオロンの音  
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全国シャボン玉安全協会員たちがならんで満月を見る
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暮れてゆくサマーバケーションとともに鳴く泣く踊る道ばたのせみ
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トカマクだ、いやヘリカルだ、で盛り上がる。理系みーはーやめられない。
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掲示板、罵詈雑言に揚げ足取り。奴は元気と、安心する夜。
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最後までやり切って行け、さもなくばその青春の亡霊となる
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朝曇り常夜灯の今も光りける 我が住む町もまだ眠りの中
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ばらばらと 落ちた銀杏の 深緑 汗拭いつつ 踏み分け進む
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おかげさまで肩まで伸びたこの髪はきっと僕より君を覚えてる
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剥き出しの心臓握り潰す昼石榴の実ひとつ床に落として
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とくべつに、なれなかったね。抜けるよな青空みたいこの空洞、穴
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コットンの白き布団は柔らかにいつのまにやら空飛ぶらくだ
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台風が激しいならば最初から休みにしろよ職場学校
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何だって猛暑の中をえんえんと何時間でも待つの日本人
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ホームへの入場規制人混みでイライラはもうクライマツクス
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1十五歳よりずっと主治医に見守られて 今も変わらぬ誠実な振る舞い
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真っ先に気づいて欲しい君達は檻の中に住む鳥であること
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今晩は月がないから地獄への道はあなたが照らしてくれる?
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人間が人間であるそのために必要となる何かの免許
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この夜は乗り越えるには暗すぎていつかの君の光を探す
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いつの日かまちの灯りの営みの一部になれるそう信じてた
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優しさを教え込まれた僕たちはいつか完全な球体になる
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虫たちのオーケストラがはじまったコントラバスのカエルがいない
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‪求めらる言ふべきことは何ぞとて思へるままに時は過ぎけむ
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タピオカは流行っているがコーヒーの良さも忘れてはならず若者
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この列はなんの列かと目をやればニューオープン!タピオカ、とまた
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炎天下歩き歩いてコンビニのアイス溶けゆくのを気にして
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静寂な喫茶店にてただひとつ豆を挽く音ががががが
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「すべてここに入ってるから」と言われおりあなたの過去を思ってしまう
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ジャズの地図東京を渡せば「すべてここに入ってるから」と言われてしまえり
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