目を閉じた瞼に浮かぶ青い丸 キミと見上げた今日の月かも
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玄関の『ただいま』の声と紛れ込む 夕暮れの風は秋の気配
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秋の夜に電話の向こうで鳴いている虫の音いよよ遠く聴こえり
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明日病院 早く寝たいが お腹いっぱい 551の甘酢団子で
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明日から って思ったが 明日から だとしないかも 今日からしよう
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浜名湖で ボートに興じ 女漁り 一宿一飯 世話になり 新たな賭場へ 足を向ける ※公営ギャンブル全般、パチンコが大好きで桐生競艇、大村ボート、山陽オートなど全国を旅しながら打ってました。人としては最低なんですが、綱渡りをするようにギリギリでいつも生きていたいんだ。
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義実家になるかもしれないお家行き 汗だくで帰る秋の夜
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小5から ラジオにハガキ 投稿す たまに読まれて 心臓バクバク ※MBSヤングタウンやありがとう浜村淳のリスナーでした。憧れの嘉門達夫にハガキを読まれた時は心臓が止まりそうなほど嬉しかった記憶があります。
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見送りの後 生まれてきた意味 尋ねられ その眼差しに 答えを探してみる
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酒煙草 女に賭博は 身の破滅 義務教育にて 教えるべきかな ※でも私はこれらを知ることで人生の豊かさを感じています。良くも悪くも。
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いわし雲 空いっぱいに泳いでく けやきこずえさわさわ鳴った
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秋の宵 釣瓶つるべ落としの如 早し ヘッドライトの眩し バス停
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とくとくとく ちま猫ちゃんの 鼓動聞く ケロっちゃったね おなかすいたね(よしよし)
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何千と積み上げたもの噛み締めてひとりぼっちのサイエンティスト
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ぎこちない君の笑顔は河口まで流れた石の丸さに似てる
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病棟が スーパー銭湯 早変わり 膵炎の妹 血は争えぬ ※膵炎で何度も入退院する妹。アルコールが原因ですが、5階の病棟が銭湯にみえたらしく、自分の意識では入院しているのに、なんでたくさんの人が風呂にはいるのかと、リアルと幻覚が入り混じった不思議な体験をしたそうで'す
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病室で スナイパーに 襲われる 幻覚これが 術後せん妄 ※父が術後、身をかがめろと私に言う。向かいの病棟の屋上からゴルゴ13のようなスナイパーが狙っているとのこと。本人が必死なので笑ってしまいました。
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日々酷暑秋ってほんとに来るのかと季節は律儀ちゃんと涼しい
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Gの首討ち取ったりと喜んでおれぬわ潜む敵は六十
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寝違えるということに躊躇なく幸せを感じる君と過ごす日
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蝋石で描いた 零戦・紫電改 幼き日々の 陽は沈みゆき
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ときどきは無意味な歌と自戒して詠った歌をゴミ箱へ入れ
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青くさいゴーヤ間近に眺むればハートのいぼいぼ一つ見つかる
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友よりの画像に一面「サンゴ草」佐呂間湖畔に秋の息吹が
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モラトリアム人間たちの繰り広げるお気持ち表明合戦は美学
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こちらわたしの神様です可愛いです学校はちゃんと行けと言います
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顔なでる朝の風の清かさよ 秋に気配に柿ぞ恋しき
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桜に鳴く鶯ならぬ亡骸を啄む烏となりて声ひとつ匿名の中に立ち
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いい人は何も言わずに離れてくの説にずっと異を唱えてる
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今更に嘯く叔父よ人の子か 終わりて後に何をか思う
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