聴こえたらかならず泣いてしまうから夢の中では呼ばないでくれ
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半纏を着せない人と着たい人 足りなきゃ反転 着てもらう人/祭りが近づいて
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はすの花咲ける水面みなもに雨雫 まるき波紋も美しくあり
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心から溢れて止まぬ光のこども萎れた花に水やるように
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温泉で 至福の時を 過ごすのは 誰しもが 心ほぐれる
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物置いた外部キーボード入力す5.66E+8
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雨音が 街の喧騒けんそう   かき消して ツツジ鮮やか 皐月さつきも間近
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町中のいたちの死骸横目に見るが限りちょっと嬉しく
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まるで息の根まで感じられるような夜 眠る彼に抱きついた
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赤黒くなりゆき白目は緑青老婆の片目蟻の住処に毒を流す
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シューマイにからし醬油をちょっとつけて苦い涙と一緒に食べる
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本当はグルテンたくさん食べたいし 世界でいちばんかわいいしガチ
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AIへ 深読みあり(^^)かお 意味も無い創作に意味を与えてくれて
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人生をたとへば劇といふのなら楽屋で君の手をとらましを
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砂埃 落とすかの如 雨雲は 街に多量のシャワー浴びせり
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席空けて子連れの親子横並びこんな雨でも報われた気が
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この二人逢わせてやってくださいと頁を捲る残り僅少
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仕事から帰ると床に倒れ込み テンカウントを取られる前に
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彩りが 日に日に増える 卯月末 足りなくなった 春色絵の具
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曇り空雨に怯えて速足で帰る散歩はもよい運動也
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ヒコーキのように頭上を飛んで去り壁に当たって落ちるカメムシ
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三人で海へ行こうよ花束を放るみたいに最期迎えて
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そういえば ピンクのイブも買ってみた 来週くらいの出番なるかな
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穏やかな死にたさ宥めちゅーるやり日向寝転ぶ姿眺める
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曇り空デフューズされた無影光車の下に隠れてる影
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こんなもの集めちゃってさ買っちゃって生きてるうちに始末出来るか
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台所だいどこ布巾ふきんを換えに箱開けて母の字を見て時を失う
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降る雨にしかめ面して人の波 われ鼻炎もちひそやかに笑む
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遠い昔恋を奪われたあの子と私は好きなお菓子を取り合っただけ
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お花見はいつも一人がお約束子供も旦那も知らない私
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