雪国に暮らす息子の雪情報つい見てしまう一日何度も
29
誰もが皆 心優しい 世界なら 大声もも 張らずにいれる
42
パソコンのロゴ現れぬ症状に電源抜きて一日またむ
8
ご自由にどうぞ殴っていくらでも響きも倒れもしませんけれど
6
東京に 雪降り子らは 破顔する おむすび大の 雪だるまなり
16
薄桃の花びら震わせ寒風の中 花開いたこと悔やむ寒桜
13
ドア開けてよもやの景色は雪の中 不意に異世界 僕を惑わせ
17
なんにでも付けれるくせにかっこつく便利な言葉「勇気」中毒
8
水飲んでこめかみ指で押してみる昨夜の請求書だな、酒だ
23
かざす手に沁みゆく暖はしんしんとほのかな雪の火をゆらしつつ
16
楽したいただそれだけの気持ちから「差別」を「区別」にすりかえんなよ
11
解けきらぬ霜を踏みゆき貼り紙の冬物在庫一掃セール
10
頭痛さえラベルのように貼り替えて 悪友と飲むクラフトビール
27
電話口怒鳴られてゐるあひだにも思考は既に特売の棚
10
慣れないと言うためだけに降る雪を 東京はまた 初めてみたいに
16
「おはよう」が白く弾けるこの街は体温だけを頼りに起きて
23
寝癖さえ「おはよう」というサインだね無防備すぎる家族の朝に
24
過ぎ去った己れの過去は棚に上げ子の反抗期心ポキッと
21
舞ふ雪が 竹林ちくりん おおひ こうべ垂れ 春 先取りの 雪柳の
28
ザクザクと 雪かきをする 職員に その人にこそ 投票したい
12
砕けたらそこで終わりの物語 君は水晶そっと抱きしめ
18
本心を言ってみたくてススキってそっとひとことつぶやいてみる
14
「寒いですね」 声かけ合えば 身ぬくみて 足取り軽く ラジオ体操へ
11
鍵掛かり閉ざさりし窓 摺り抜けて流るる寒気かんき 夜半よわに降雪
27
わかってる きいてるみんな わかってる わかったふりを するのがAI
5
わらってる ひとたちみんな わらってる わらわれている じぶんをしらず
5
夕餉時 いっぱいのおしゃべり いと楽し 食事というもの魔法を引き出す
15
すべってる ひとたちみんな すべってる にがわらいしてる みてるひとたち
4
しばってる ひとたちみんな しばってる しばられている ひとたちのこころ
4
そろそろに膨らみ始む冬木の芽 畑の土は未だ眠りし
41