花束を飾るにしては不均衡、歌うぐらいが丁度いい
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さよならは言えず「またね」を餞の言葉に代えさせていただきます
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雨水うすいとは 二十四節気にじゅうしせっき 今日きょうらしい まなぶきっかけ 短歌さまさま
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代替の 部品取寄せ 納期未定 きみの仕様と 同等品はなき
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粉々に 砕けた想いも 時が経ち 綺麗事のみ 残り輪廻す
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幼子が野菜をける無邪気さで私は社会から弾かれる
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ナーバスになっているよで 気が晴れず だけども寄せ鍋(〆)ラーメン美味なり
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道幅を占拠している雪解水 洗車場には順番の列
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親指で 電子のすべてを デリートしても 脳裏に浮かぶ 微笑み残る
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お弁当 全品手作り 想い込め 結果「苺が美味しかった」と…笑
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コンビニの女の子目が綺麗だがマスク取ったらがっかりだろう
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「家出してやる」と言ったら母さんは「帰りにお酢とお味噌買ってね」
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色づく花にスマホかざした横顔は期待を込めて腹を切り取る
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君だけが呼んだあだ名のかたちした穴が残って動けずにいる
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カモたちの 大群飛び来て空覆う「見て!見て!」と呼ぶ看護師さんを
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遡り 懐かしむ文 揺らめいて 耳に残るは 亡き母の声
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見えません 聞こえませんか この声が とうめいにんげん わたし?それとも
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取り替えて 単三電池 動き出す 君の時計と ココロの記憶
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エピペンを野良では提げるぜったいに二度目があると信じてるので
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社長より頂きました文旦の皮剥きジャム煮 休日が終わる
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かけっこで決して呼ばれぬ我の名をあなたは優しく何度でも呼ぶ
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星の死は新たな命の始まりを意味し名付けた「超新星スーパーノヴァ」と
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誰にも触らせない花をていねいに引きちぎってゆくつめたい嵐
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平凡に格上げされる日が来たらもっと呼吸はしやすいのかな
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ほしかった ひとまず保管 部屋の隅 思い出すころ 使い道なし
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春に向け丸々肥えるつぼみたち 咲く一瞬をまだか、まだかと
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短歌うたっちゃえ 心のモヤを解き放し 恥ずかしがらず つくれやつくれ
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好きなことバレたくないが君の顔見てしまうのは条件反射
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「嫌い」って言葉をオブラートに包みお菓子と混ぜたものがこちらです
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梅見月 降りながら降る 雨の下 あなたとわたし 畳半畳
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