心臓にこころが宿るというのなら死ぬまでじっとしてくれないね
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「もしもあと十年経って二人とも独りだったら乾杯しよう」
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歯車のひとつにすらなれやしない僕らは路地裏のスクラップ
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今日は晴れ、明日は雨、じゃあ明後日は?調べる配達予定日の天気
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僕が僕であることとか社会性私の世界は春の終わりに
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雲の間に降り注ぐ眩しい光はまるで君の笑顔みたいね
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乱視の母にはもっと満天の星
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文明は金で買えんち創るんち そろそろ集合 待ち人来たり
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脳内のノートに羅列か自己満の 時間の囚人 家族にサービス
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クソだりい 真実なんてどこにもねえよ スピリチュアルばばあにマジ脱糞
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腹一杯七草がゆを食べたけど無病息災効果あるかな?
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昨年と殆ど同じ意気込みを五年日記の二年目に書き
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カレンダー 時計 残高 年 体重 数字の奴隷になるなかれ
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部屋 一人声を殺して泣くことの子供になれないままの寂しさ
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先輩が急いで書くときのλ nにも、細いΔデルタにも見えた
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暮らしとは高級プリンの空き瓶の中を洗って花をさすこと
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なぜ君のことを想っているのかと考えること自体が恋だ
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境界は常になければ。越境の必要が生じ続けるために。
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車なら片道5分 30分かけて歩いて 初詣した
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スーパーの六八円タマネギも、見つめればそこに新しさ躍る
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双六をひらけるように年が明け ひとますめには蠟梅が咲く
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「デ」なんだよ間違えるたび茜さすじいちゃんが好きなレディーボーゲン
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夕方のニュース番組 君がいないことの静けさを覚えていたい
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SNSの中の友達 コロナでもコロナじゃなくても  適度な     距 離 感
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もらった赤本 解説の書き込み 私もあなたも頑張ったね
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先輩の研究室は学部から見える院棟五階の左
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透明な花瓶は傷も透明で 割れる前なら触っていいよ
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幕開けを見ねばと海へ駆けつける 元旦の朝 チャイを片手に
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夜汽車揺れふと目覚めれば雪ん子が歌い踊りて通路過行く
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意味があるかないかで言えばないのだがないから何だと言えば終わりだ
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